機動戦士ガンダム
2260話
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。
「あ」
俺の腕の中で、メリルが何台ものトレーラーがあった方を見ながら、小さく呟く。
まぁ、白炎の存在に目を奪われており、トレーラーの方に意識を向ける事が出来なかったのだから、それもしょうがないが。
ともあれ、MSを運んでいると思しきトレーラーは、既に全てが消えていた。
向こうにしてみれば、俺がザクの攻撃を防いでくれていたのだから、その隙にここから逃げ出すというのは当然の事だったのだろう。
ああ、もしかしてザクがこの場から消えたのは、白炎に脅威を感じたというのもあるが、それよりもトレーラーが姿を消したから……というのが大きかったのかもしれないな。
ともあれ、俺がこの連邦軍基地に来た一番の目的は、あくまでも連邦軍の開発していたMSだ。
可能性としては、正直そこまで高くはなかったのだが……まさに、ビンゴといったところか。
そんな風に考えつつ、これからどうするべきかを考える。
いやまぁ、考えるも何も、俺がやるべき事はもう決まっているのだが。
「メリル、あのトレーラーを追うぞ」
「分かりましたけど、もしかしてこのままですか?」
俺の言葉に、そう尋ねてくるメリル。
やはりお姫様抱っこをされている状況というのは、色々と恥ずかしいものがあるのだろう。
ましてや、今のメリルはパイロットスーツのヘルメットを被って顔を隠すような真似はしていない。
その上で、数ヶ月の間サイド7で暮らしていたメリルとしては、どこに知り合いがいて、いつその知り合いに今の光景を見られるか分からない……といったところか。
もっとも、この後はクレイドルに戻るんだから、多少知り合いに今の状況を見られたとしても、そこまで気にするような事はないと思うんだが。
「そうだな。悪いがこのままだ。メリルは虚空瞬動とか、空を飛ぶとか出来ないだろ?」
「当然じゃないですか!」
うん、まぁ、そういう返事が来るのは分かったいた。
寧ろ、今の状況で実は虚空瞬動が使えるんですなんて言われたら、俺が混乱していただろう。
「なら、このままだな。……行くぞ」
そう言い、俺は混沌精霊としての力で空を飛び、トレーラーを追う……のはいいんだが、一体どっちに向かえばいいんだろうな。
ここが土の上ならタイヤの跡を追えばいいんだが、生憎とここは立派な道路だ。
普通に道路を走っているのなら、上空まで飛べば見つける事も出来るんだろうが……ザクから隠れる為にどこかの建物に避難しているという可能性も捨てきれない。
ああ、でも10台近いMSを運搬が可能なトレーラーともなれば、その全てを隠すような建物なんて、そうある筈もない。
ましてや、ここはコロニーなのだから、連邦軍の基地であるここならともかく、一般の場所では……ないとは言い切れ
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