第72話
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―――その後、料理研究会とユウナ達が腕を振るった結果、晩餐のメニューが数点追加され……リアンヌ主催のリーゼアリア歓迎会はオルキスタワーで供されたメニューに勝るとも劣らぬ豪華さとなった。
更に、料理が余りそうということで事前に近隣の人々にも声がかけられ……リーヴスの夕べは思いもかけず、賑やかなものになるのだった。
〜宿舎・女子風呂〜
「はぁ、こんなに本格的な浴室があるなんて……ふふっ、ちょっと驚きました。」
「あはは、どう考えても分校長の趣味だと睨んでるけどね。」
「そういえば、第Uの宿舎になる時に大規模な改修がされたそうですね。元々は没落した領主の屋敷だったそうですが。」
「ええ、そうらしいですね。10年ほど前、悪徳商人に騙されて、借金を作って領地を手放したそうで……今では外国で事業を立ち上げ、頑張ってらっしゃるみたいですけど。」
「そうだったの……」
「は〜……相変わらず情報通ねぇ。」
「ミュゼはそういった情報を一体どこから仕入れているのかしら?」
(な、何だかどこかで聞いたことがあるような……)
ミュゼの情報をリーゼアリアやユウナ、ゲルドが感心した様子で聞いている中心当たりがあるティータは冷や汗をかいた。
「でも、一緒のお風呂なんて少し抵抗あるかと思ったけど……みんな、全然平気みたいね?」
「?……何か問題でも?」
「いや、普通は恥ずかしがるでしょ。……って、アルは平気そうだけど。リーゼアリアさんとかティータやゲルドとか恥じらう所が見られるかもなんて。」
「あはは……実は小さい頃から温泉とかには入り慣れてまして。割と近くに温泉地があったんです。」
「私はこっちの世界に来てからは何もかもが新鮮で、むしろこうしてみんなでお風呂に入っておしゃべりする事は楽しいくらいよ。」
「その……私は幼い頃お兄様達の故郷――――ユミルにも遊びに行った事が何度かありまして。ご存じの方もいるかもしれませんがユミルは温泉郷として知られている場所なんです。」
「そ、そうだったの!?ティータも意外だけどリーゼアリアさんは初情報というか。」
ティータとリーゼアリアの説明を聞いたユウナは驚きの声を上げた。
「北部の温泉郷ユミル――――リィン教官達の故郷ですね。風情があって、落ち着ける所です。……ちなみに、ベルフェゴール様達の話曰く、エリゼ様やアルフィン様は露天風呂でリィン教官と一緒に入浴した所か、性行為も行った事があるそうです。……勿論、その時は周囲にわからないようにベルフェゴール様達が結界を展開していたそうですが。」
「そ、そういう余計な情報は言わなくてもいいわよ!それよりも露天風呂でまで”した”事があるなんて、やっぱり
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