第三十六幕:太陽を想う虹と
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カと言うのだろうか・・・昨日俺が見た部品と同じような部品もたくさんあるので、なんとかなりそうだ。
店員「おまたせいたしました。お客様のオルゴールのメカは23弁になりますので、こちらのメカと交換すればよろしいかと思われます」
時崎「交換・・・ですか」
店員「同じ楽曲も在庫がございます」
以前に七夏ちゃんから、蒸気機関車の鉄道模型の思い出話しを聞いていた事を思い出す。
<<直弥「修理しようかと考えたんだが、これは、七夏の直そうとしてくれた想いが詰まっているから、交換されてしまうのはちょっと・・・って、思ったんだよ」>>
−−−修理ではなく交換になってしまう事−−−
天美さんにとって大切なオルゴール・・・できる限り、今使える部品をそのまま残したいと思った。天美さんにとっては、俺が手にしている「これ」でなければならないと思う。
時崎「今使える部品はそのまま使って、この破損した部品だけを交換する事って出来ませんか?」
店員「可能ですけど、お客様のオルゴールは、失礼ながら落下衝撃によって回転羽が外れて、シリンダーが一気に回転し、その勢いで振動弁を破損してしまったように見受けられます。この場合、他の箇所も損傷している可能性がございますため、振動弁のみ交換しても他の箇所が不具合を起こす可能性がございます」
時崎「なるほど、不具合を起こさない可能性も?」
店員「もちろん、ございます。ただ、振動弁のみの交換でも、取り付け調整技術料が必要になりますので、メカユニットの交換に近いくらいの費用が掛かってしまいますけど・・・よろしいでしょうか?」
どうしようか・・・ここで考えられる最善の方法は、新しいメカユニットを買って、そのメカユニットの振動弁を外し、天美さんのオルゴールに付ける事。もし、それで不都合が出れば、振動弁を戻して、メカユニット全体を交換するという二段構えの方法でどうだろうか?
時崎「では、こちらのメカユニットを購入します。それで、この振動弁を外して、このオルゴールに付けてみます」
店員「お客様ご自身でご交換なさるのですね。かしこまりました。こちらの手作りコーナーへどうぞ」
時崎「ありがとうございます!」
店員「振動弁の交換自体は、2本のネジで簡単に行えますが、最終的な位置決めの調整は慣れていませんと結構難しいですので、出来ましたら一度、お声をお掛けくださいませ」
時崎「はい!」
店員「最初は私が交換と調整おこなわさせて頂いても・・・と思いましたが、僭越ながらお客様はこちらのオルゴールにとても思い入れがあるご様子が伝わってまいりましたので」
時崎「ま、まあ一応・・・」
店員「では、ごゆっくりどうぞ」
時崎「はい。ありがとうございます」
店員さんのお話しどおり確かに振動弁の交換自体は簡単だが、仮止
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