第三十六幕:太陽を想う虹と
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、『みのちゃー』に巻き込まれるところだった」
時崎「くく・・・」
心桜「あ、お兄さん笑った!?」
時崎「あ、今の、七夏ちゃんには内緒で!」
心桜「了解〜!」
時崎「良かった・・・」
いつもの天美さんを見て、ほっとして出てしまった俺の小声に−−−
心桜「約束したからね!」
時崎「え!?」
心桜「なんでもないっ!」
天美さんは答えてくれたように思えた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その後、七夏ちゃんも起きてきて、天美さんと一緒に朝食を頂き、普段どおりの一日が始まるのかと思ったのだが・・・
心桜「あたしは、ゆーが壊した事を怒ってるんじゃなくて、それを黙って隠してた事に対して怒ってるの!」
時崎「な、なるほど」
心桜「でも、あたしのお母さんは『お姉ちゃんなんだから許してあげなさい』って。いっつもそう! お姉ちゃんお姉ちゃんって! 別に好きでお姉ちゃんになった訳じゃないのに何さっ! あたしが許すよりも先に話さなければならない事ってあるでしょ!?」
七夏「ここちゃー、ゆーちゃんも、わざとじゃないんだから」
心桜「つっちゃー甘いよ! 壊したのはわざとじゃ無かったとしても、黙って隠したのはわざとでしょ!?」
時崎「あ、天美さん・・・」
心桜「今回だけは・・・許せなかった! お母さんがゆーの味方したから、もうあたし居場所無いって思って・・・」
それで家を飛び出してきたという事か・・・。天美さんの気持ちも分からなくはない。
七夏「でも、ゆーちゃん、ここちゃーに話しにくかったんじゃないかな。私も昔、同じような事があったから・・・」
時崎「同じようなこと?」
七夏「えっと、お父さんの・・・」
時崎「鉄道模型・・・か」
七夏「はい」
心桜「でも、つっちゃーはすぐに話して謝ったんでしょ? それならあたしもここまで怒らないよ!」
天美さんが怒るのはもっともだと思う。
七夏「柚樹さん」
時崎「!?」
七夏ちゃんが俺に小声で話しかけてきた。
七夏「(ここちゃーは、本当はゆーちゃんの事、とっても大切に思ってます☆)」
時崎「(ゆーちゃん?)」
七夏「(あ、えっと、ここちゃーの弟さんです☆)」
時崎「・・・なるほど・・・」
七夏「!? どしたの?」
時崎「いや、一瞬、俺の事かと思って」
七夏「えっ!? あっ! ご、ごめんなさいっ!」
時崎「いや、別に構わないよ」
心桜「こっちの『ゆーちゃん』は優しくていいね〜!」
小声で話していたつもりが、七夏ちゃんも俺もいつの間にか普通の声の大きさになっていたようだ。
七夏「こ、ここちゃー! 柚樹さん! ごめんなさいっ!」
心桜「だって、あっちの『ゆーちゃん』はオルゴール壊して、こっちの『ゆーちゃん』はオルゴール直し
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