第三十六幕:太陽を想う虹と
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部屋の灯りが点いていたからだろう・・・いや、天美さんに起こされたからか、まあ、どっちでもいいか。
時崎「おやすみ。天美さん」
聞こえないと分かっているけど、想いは届くと信じ、明日に備えてお休みすることにした。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
時崎「ん・・・今何時だろう?」
時計を手探り確認する。
時崎「四時半過ぎ・・・」
起きるにはまだ早いけど、布団の中に入っていると昨日の出来事を考えてしまう。七夏ちゃんの姿を見るなり、大声で泣き崩れた天美さんが強烈な記憶となっている。それまで、夜店や花火の事で楽しそうに話していた天美さんとは対象的だったから。
目の前で泣いている人を見て、何も出来なかった・・・全く見ず知らずの他人ではないのに!
昨日も思った事だか、一晩休んだくらいでは、このもやもやとした想いは解消しないだろう。やはり、自ら解決に動かなければならない。どんな顔で天美さんと話しをすればいいのだろうか?
今までと同じように普段どおりに話しが出来るだろうか?
時崎「普段どおり・・・」
ここでの「俺の普段どおり」は、アルバム作りを行う事。布団から出て、アルバム制作の続きを始める。今日は七夏ちゃんへのアルバム作りから再開しよう。七夏ちゃんが喜んでくれる事は、絶対天美さんも喜んでくれるはずだ。
しばらくアルバム制作に没頭する。静かな早朝に作業すると集中できる事を実感したけど、これは寝起きで疲れていないからかも知れない。
コンコンと扉が鳴った。こんな朝早くに誰だろう? 扉を開けると−−−
心桜「おはよー! お兄さんっ!」
時崎「え!? あ、天美さん!?」
そこには、普段どおりの天美さんが居た・・・昨日の事が気になっていただけに呆気に取られていると−−−
心桜「ん? どしたの? お兄さん?」
時崎「え!? あ、おはよう! 天美さん!」
心桜「いやー、部屋の灯り点いてたから、お兄さん起きてるのかなーと思って」
昨日の七夏ちゃんと同じような事を話している。俺も今までどおりの対応に努める。
時崎「天美さんも、早いね!」
心桜「んー、もう少し寝ときたかったんだけどさ・・・つっちゃーが」
時崎「七夏ちゃんに起こされたの?」
心桜「どうだろ? つっちゃーは、まだ寝てるから」
時崎「どういう事?」
心桜「つっちゃーさ、ちょっと寝相・・・っていうのかな・・・お布団を体に巻き付ける事があって、それで起きちゃった」
時崎「・・・・・」
ここでも、昨日の七夏ちゃんと同じような事を話している。
心桜「あ、今の、つっちゃーには内緒で!」
時崎「了解!」
布団を体に巻きつける七夏ちゃん・・・和室でうたた寝している七夏ちゃんで、俺も見た事があるな。
心桜「危うく
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