第三十六幕:太陽を想う虹と
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夏「はい」
七夏ちゃんのお話によると、天美さんのお母さんは、天美さんが居ない時に弟さんの事を叱っていたという事。誰でも叱られている所を他の人に見られたくないはずだから。
<<心桜「ありがと。つっちゃーに送ってもらって家に帰って、あたし、まだまだ子供だったなって・・・」>>
<<時崎「え!?」>>
<<心桜「な、なんでもない!」>>
時崎「・・・なるほど」
あの時の天美さんの言葉。俺は七夏ちゃんに送ってもらった事に対してかと思ったけど、本当の意味を、七夏ちゃんが教えてくれたような気がした。
七夏「柚樹さん☆ ありがとうです☆」
時崎「え!?」
七夏「くすっ☆ ありがとうです☆」
時崎「あ、ああ!」
七夏「今日のお夕飯、肉じゃがをお母さんと一緒に作ります♪」
時崎「おお! それは楽しみだ!」
七夏「はい☆ お母さんに教えてもらいながらですけど、頑張ります☆」
時崎「楽しみにしてるよ! 俺も、アルバム作り、頑張るよ!」
七夏「はい☆」
自分の部屋に戻って、早速、アルバム作りを再開する。今日撮影した背景素材や、オルゴール館、そしてなんと言っても天美さんのとても優しい表情。良い素材が集まったと思う。後は俺がしっかりとアルバムのレイアウトを行えば、きっと七夏ちゃんも驚いて喜んでくれるはずだ。今、七夏ちゃんですら知らない天美さんの心を知っている事に少し申し訳なさを覚えながらも、早くこの事を知ってもらえるように、アルバム制作を進めるのだった。
第三十六幕 完
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次回予告
虹がいつ現れるのか、分かればいいのにと思っていた。
次回、翠碧色の虹、第三十七幕
「未来を写す虹?」
いつ現れるか分からない事が、その出逢いをより印象付けるのだろうか?
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