第三十六幕:太陽を想う虹と
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心桜「そう言われると、納得しか出てこないよ」
時崎「じゃ、そう言う事で!」
心桜「お兄さん!」
時崎「ん?」
心桜「ありがとう!」
時崎「お礼は十分受け取ってるから!」
心桜「あたしの為に、予定を変更してくれた事!」
天美さんは気付いていた。本来今日はアルバム制作に集中する予定だったけど、良い思い出も出来たから、本来の予定よりも充実感に満ちている。
時崎「七夏ちゃんとの良い思い出話しが聞けたからおあいこ!」
心桜「うん!」
天美さんに軽く手を振り、俺は、風水へと急いだ。角を曲がる時に振り返ると、天美さんはまだ俺を見送ってくれていて手を振ってくれた。
風水へ帰る前に、七夏ちゃんへのアルバム作りに必要な材料を買う為、商店街へ寄る。七夏ちゃんへのアルバム作りは、七夏ちゃんが居ない時に進めたいので、今のうちに足りないものは揃えておく方が良いだろう・・・まだ試行錯誤の必要はあるので、急がねばならない。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
時崎「ただいま!」
七夏「あ、柚樹さん☆ お帰りなさいです☆」
時崎「七夏ちゃん、これ!」
七夏「あっ! 小説!?」
時崎「天美さんが、忘れてるよって」
七夏「柚樹さん、ありがとです☆ 帰る途中で気付いてましたけど、今度でいいかなって」
時崎「どうして? 天美さんがこの小説、七夏ちゃん楽しみにしてるって話してたよ?」
七夏「えっと、すぐ戻ると柚樹さんが居るって分かってたから・・・」
時崎「え!? どういう事?」
七夏「ここちゃーって、素直じゃない所ありますから☆」
<<心桜「こんなとこ、つっちゃーに見られたら大変だよ!」>>
今更だけど七夏ちゃんは、天美さんの事をよく分かっていると思う。
七夏「ここちゃー、元気になりました?」
時崎「え!? あ、ああ。どうして?」
七夏「えっと、今日、ここちゃーお家になかなか帰りたがらなくて・・・」
時崎「そうなの?」
七夏「はい。だから私、ここちゃーをお家まで送ったの」
天美さん、俺の前では無理して空元気だったという事なのか・・・今回は単にオルゴールを壊された事だけではなかったみたいだから、もちろん、大切にしている物を失いかけると、心は不安定になるのは自然な事だ。強いイメージの天美さん。ひとつくらいの悲しい出来事には耐えれても、複数の悲しい事が重なると今回のような事になってしまうのだと。椅子の足を2本同時に失うと、その椅子は倒れてしまうか、持ちこたえたとしても、とても不安定な状態になる。そんな時に倒れないように支えてあげられる存在が大切なんだなと、改めて思う。
時崎「天美さん、大丈夫だったの?」
七夏「はい。でも、ここちゃーのお家から、ゆーちゃんの泣き声が聞こえてきて」
時崎「泣き声?」
七
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