第6章:束の間の期間
第186話「事件の爪痕」
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けないようにしてください。また、原因不明の体調不良を訴える方がいたら、お知らせしてくれると対処に向かいます」
「わかりました。では、手筈通りに行動を始めてください」
担当する人……政府から派遣された人と澄紀が会話を交わし、作業を開始する。
ちなみに、澄紀や鈴は本家での話し合いついでに街の方を担当する事になっている。
椿や葵、蓮、山茶花以外の式姫の彼女達に同行する手筈となっている。
「まずは一定の浄化が必要ね。優輝、司、奏、アリシア、那美、久遠、アリサ」
「分かった」
「結構大掛かりだね」
椿が霊術を扱えるメンバーを呼ぶ。
「あれ?葵とすずかは?」
「二人は聖属性が苦手だから」
「あはは、そういうことだからごめんね」
除外された葵とすずかは、闇属性の方が得意な傾向がある。
また、葵は吸血姫、すずかは夜の一族と言うのも理由の一つだ。
「儀式型の術式の用意よ。骨組みは司、奏、久遠、アリサが。細かい所は私達でやるわ」
「かやちゃん、効果範囲は?」
「そうね……出来れば、守護者との戦闘を行った全域にしたいけど……山奥は除外していいわ。そっちはまた後で」
「了解。じゃあ、陣を敷いてくるから術式はよろしく!」
葵はそう言って、瘴気の影響がある領域の外周を走っていく。
椿達の用意する術式の効果範囲を指定するための陣を敷きに向かったのだ。
「さすがに葵でも時間が掛かるだろうし……術式の組み立ても急ぐ必要はないわ」
「とか言ってる間に優輝が凄い勢いで術式を組み上げちゃってるけど……」
「……優輝に対して言ったつもりなのだけど……まぁ、いいわ」
幽世の大門を調査する時と同じように、優輝は途轍もない速度で術式を組み立てる。
相変わらずなその姿に、椿は溜息を吐いてスルーする事に決めた。
「戻ったよー」
「よし、それじゃあ早速起動するわよ」
しばらくして、葵が戻ってくる。
優輝が頑張っていた分、やはり椿達の方が先に準備を終わらせていた。
ちなみに、空いている時間、手持無沙汰な人達は瘴気がない場所で木や瓦礫の回収など、既に作業を始めていた。
「起動するって言っても、こんな範囲の広い術式、霊力が足りないんじゃ……」
「それは一気に瘴気を祓おうとした場合よ。この術式は、霊力が供給されるのに応じて徐々に浄化する作用になっているわ。……それでも、起動にそれなりの霊力が必要だけどね」
「なるほど」
早速とばかりに、そのまま術式を起動させる。
霊力を込めたメンバーはそれぞれ霊力が消費される。
直後、術式が輝き、葵が敷いた陣の中が淡い光に満たされる。
「戦闘の余波だけだったとは
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