機動戦士ガンダム
2259話
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の小型の拳銃の方がいいのだろう。
それこそ、いざとなば炎獣がメリルを守るのだから。
「分かった。なら、行くぞ」
そう告げ、俺とメリルは建物の陰に入って、そこで影のゲートに身体を沈めていく。
メリルの口から少しだけ悲鳴が出たが、今はそんな事を気にしているような余裕はない。
それに、影に沈んだ次の瞬間には、俺とメリルの2人は既に連邦軍の基地の中に姿を現していた。
真っ先に目に入ってきたのは、軍用車だ。
バギーの後ろにミサイルポッドを積んだその車は、連邦軍の基地の中をザクマシンガンで破壊しているザクの1機に向かって有線ミサイルを撃つ。
だが、ザクマシンガンによってあっさりとミサイルは空中で爆発する。
有線ミサイルというのは、ザクにしてみればそこまで大きな標的ではない。
それをザクマシンガンで壊す事が出来たというのは……実力なのか、単純に運が良かっただけなのか。
そのどちらなのかは分からなかったが、連邦軍の基地でザクが暴れているというのは変わらない。
「こっちだ」
このままここにいれば、俺はともかく生身のメリルはザクの行動によって破壊された建物の破片や何かによって怪我をする可能性が高いので、一旦その場から退避する。
メリルの手を握りながら、基地の中を走る。
「アクセル代表、どこに行くんですか?」
イザークという偽名を口にする余裕もないのか、そんな風に叫んでくるメリルに俺は少し離れた場所にある倉庫に視線を向け、口を開く。
「取りあえずあの倉庫はまだ攻撃を受けてないし、ザクが攻撃をするにしても、あそこまで来るには若干の時間がある筈だ」
そう言い、一瞬だけ後ろを向く。
そこでは何台もの軍用車やバイク、場合によってはバズーカを持った歩兵までもが、ザクに向かって攻撃を仕掛けている。
ただし、その攻撃の殆どは一切の効果がなく、連邦軍側の被害は加速度的に増えていたが。
ただ、それは無駄な抵抗という意味ではない。
実際、地球では対MS用の歩兵とかもいるらしいし。
とはいえ、ゲラートから入ってくる情報によると、その損耗率はかなり高いらしい。
……歩兵でMSに対抗するのだから、当然かもしれないが。
ともあれ、目的の建物に入ると……どうやらそこは倉庫だったらしく、軍用のバイクが置かれていた。
出来ればここにMSがあれば話は早かったんだが、そう都合良くはいかないという事だろう。
「取りあえず、足が出来ただけでもよしとするか。……鍵もあるし」
見た目としてはレトロな……それこそ化石燃料で動くようなバイクだが、コロニーの中で使われている以上、当然のようにこのバイクもエレカのように電気が動力源となっている。
エレカに習って、エレバとでも呼ぶべきか?
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