第七千四百六十三話 文学のカレー
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第七千四百六十三話 文学のカレー
日本は世界各国の人達に自由軒のカレーを差し出しました、そのうえでこう言ったのでした。
「このカレーは特別でして」
「どう特別なんですか?」
「見たところご飯とルーが最初から混ぜられていますが」
「はい、かつてです」
まさにというのです。
「このカレーは織田作之助さんという作家さんが好きでして」
「ああ、あの文豪ストレイドッグスに出て来た」
「あの作家さんですね」
「確か大阪に生まれ育って」
「大阪にずっといた人ですね」
「そうです、この人がです」
その織田作之助さんがというのです。
「お好きでしていつも召し上がられていました」
「文学のカレーですか」
「そうなのですか」
「そうです、そのこともありますので」
それでというのです。
「召し上がられて下さい」
「それでは」
各国の人達はそのカレーを食べてみました。
そしてです、そのカレーを食べた世界各国の人達は思わず唸ってしまいました。美味しいだけでなく文学の香りもしたので。
第七千四百六十三話 完
2018・12・16
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