機動戦士ガンダム
2258話
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はない筈だ。
そう考えつつも、売っていた物は売っていたんだから、それでしょうがないと判断する。
「そうですね。……正直なところを言わせて貰えば、出来ればあの鍋が役に立つような事がなければいいのですが」
メリルは少しだけ残念そうに呟きながら、サイド7の街並みを見る。
まだこのコロニー1つしか存在していないのが、このサイド7だ。
おまけに、そのたった1つのこのコロニーも完全に完成しているという訳でもない。
それでも、メリルは数ヶ月もの間このコロニーで生活していただけに、馴染みの人物も出来ただろうし、お気に入りの場所があってもそこも破壊される可能性が高かった。
つまり、この景色を見る事が出来るのも今だけという風になりかねないのだ。
メリルはそれを悲しんでいるのだろう。
だからこそ、俺はそんなメリルに対して何かを言うような真似は出来ない。
ただ、黙って……メリルが満足するまでじっとしているだけだ。
メリルも俺の気持ちは分かっているのか、無理に周囲の景色を見るような真似はせず、黙ったままで周囲の景色を見ている。
小学生くらいの子供達が数人、走り回っているような光景や、恋人か友人かは分からないが、中学生……いや、高校生くらいか? そのくらいの2人の男女が会話をしながら道を歩き……
不意に、ドガァッという爆発音が周囲に響き渡った。
それはまるで、つい先程まで平和な生活をしていたこのコロニーを、破壊するかのような、そんな爆発音。
「メリル!」
何が起きたのか。
それが分かる俺は、素早くメリルの名前を叫ぶのだった。
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