機動戦士ガンダム
2257話
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従業員にしても、俺の年齢も年齢だし、恐らく家出でもしてきた人物だと……そのように思われたのかもしれない。
ともあれ、俺はサイド7の中でも裏通りと呼べる場所から離れ、影のゲートを使ってメリルの家から少し離れた場所に姿を現す。
午前9時ちょっと前という事もあり、既に登校や会社に向かうピークの時間はすぎているのだろうが、それでもまだある程度の人数がいたりする。
そんな中で、俺は自分の事で精一杯の人達を尻目に、メリルの家のチャイムを鳴らす。
すると数秒して、すぐに声が返ってきた。
俺が来るというのを、予想してからこその反応の早さだろう。
「はい。……あ、おはようございます」
「ああ、朝早くって訳じゃないけど、悪いな」
「いえ、今日は忙しくなると予想していましたし」
俺の言葉に、そう返してくるメリル。
その言葉通り、今すぐに何か行動を起こすとしても、問題なく対処出来るかのような、そんな様子を見せている。
「正解だ」
「……え?」
だが、俺の言葉にメリルは戸惑ったような表情を浮かべる。
まさか、そんな返しがくるとは思ってもいなかったのだろう。
「ともあれ、少し説明をする必要が出てきた。中に入ってもいいか?」
「え? それは構いませんけど……もしかして、月から何か情報でも入ったんですか?」
そう言いながら家の中に入るように促すメリルだったが、俺はそれに対して首を横に振る。
「いや、そういうのじゃない。もっとも、ルナツーの方がどうなっているのかは、分からないけどな」
スケジュール通りであれば、そろそろ攻略を開始していてもおかしくはないし、場合によっては既に攻略を終えているという可能性もある。
だが、それでも……今は特に関係ない。
「そうですか。では、一体どのような理由で?」
「簡単に言えば……このサイド7が戦場になる可能性がある」
扉が閉まったのを確認してからそう告げると、メリルは驚きの表情を浮かていた。
ルナツーならともかく、まさかこのサイド7が戦場になるとは思いも寄らなかったのだろう。
「それは、本当ですか?」
「確証はない。だが、今まで無数の戦場を経験してきた者として言わせて貰うと、今のサイド7にはそういう空気の臭いや雰囲気がある」
俺のその言葉を、メリルはすぐに信じる事が出来なかったのは……まぁ、当然と言えば当然なのだろう。
メリルは名家の出であっても、実際に戦闘に出た事は……もしかしたらあるのかもしれないが、それでも精々数度といったところだろう。
だからこそ、戦場の雰囲気を感じるといった真似は出来ない。
これがシャドウミラーの連中なら、俺が言う前にその手の臭いや雰囲気を感じてもおかしくはないのだが。
もしくは、自分
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