暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica28-B覇王の記憶〜Memory of farewell〜
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ですわ」と肩を震わせ、番長さんも「クソが・・・!」と吐き捨てました。
「この事件の後、オリヴィエ殿下はアウストラシアへと式典に参加する為に、リッドと共に一時帰還したのですが、彼女はそのままゆりかごの聖王となってしまいました。シュトゥラ王家やダールグリュン帝が反発したのですが、それが聞き受け入れられることはなく。ですがシュトゥラ王家やダールグリュン帝の度重なる陳情のおかげか、たった1日だけシュトゥラへ戻ることが許されたのです」
――オリヴィエ! 解かっているのですか! 聖王のゆりかごの王となるということは、即ち死と同義なのですよ!――
――もちろん解かっています。もうベルカの大地を守るためにはこうするしかないのです――
――だからと言って何故あなたが! 他にはいないのですか! ゆりかごと同調できる血統者は!――
――同調率は私は一番高かったのです、クラウス。ですからその分、ゆりかごを長く飛ばせます。少しでもベルカが平和となるための時間が続くように――
オリヴィエ殿下がシュトゥラへ戻る道中、クラウスが騎士隊を率いて敵勢力との交戦をしているのを見て共闘し、これを撃退した後、クラウスはオリヴィエ殿下と問答を繰り広げました。そしてオリヴィエ殿下の意志が固いと判ったクラウスは・・・。
――僕も、リッドも、クロも、そしてきっとオーディンさんも、あなたを死なせたくないから! だから僕は無理やりにでもあなたを止めます!――
――クラウス。・・・ごめんなさい。それでも私はみんなの未来を守りたいんです!!――
クラウスはオリヴィエ殿下のため、オリヴィエ殿下はベルカのために、お互いに守りたいもののために拳を交え、そして・・・。
――あなたはどうか良き王となって、国のため民のために皆と一緒に生きてください。この大地が枯れぬよう。青空と綺麗な花をいつでも見られるような、そんな国を・・・――
「こうしてクラウスはオリヴィエ殿下を止めることが出来ず、オリヴィエ殿下はシュトゥラへ戻ることなくそのままアウストラシアへと帰り、式典の後にゆりかごへ搭乗し、以降クラウス達が再会を果たすことはありませんでした」
“聖王のゆりかご”の浮上を見、“ゆりかご”の威容が戦場の空を支配しました。その後、クラウスは10年以上に亘り戦場を駆け、その間にシュトゥラの王位を継ぎ、覇王として名を馳せました。
――オリヴィエ。あなたがゆりかごに搭乗して一体どれだけ経っただろうか。未だに夢を見る。あなたを止められなかったあの日を。僕があの時、もっと強ければあなたを救えたかもしれない。それだけが・・・――
クラウスの最期の瞬間。いつ息絶えるとも知れないほどに戦いで傷つき、足元には血溜まりが出来ている。空を仰ぎ見ればいつも変わらない曇り空。禁忌兵
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