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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica28-B覇王の記憶〜Memory of farewell〜
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なれば・・・」
「なんか気になんな。エレミアってその時代でもやっぱ強かったんだろ? なのに恐がるってぇと、オーディンの戦いを見たくらいしかなくねぇか?」
「ですがクラウス殿下とオリヴィエ殿下は、イリュリア戦争やその前の小規模戦闘などで魔神オーディンの戦いを見たのではないですか?」
「いえ。先ほどの記憶の通りクラウスとオリヴィエ殿下は、直接オーディンさんの魔導戦を見たことがないんです。カスティタスという巨大な使い魔の召喚、当時のベルカを恐怖させた巨大兵器エテメンアンキの破壊などを、遠くから見たくらいで・・・」
エルスさんの問いにはそう答えた私は、リッドがオーディンさんを恐れた理由が、番長さんの考え通りのものなのでは?と考える。ですがオーディンさんはシュトゥラの味方でした。敵ならいざ知らず、味方であるオーディンさんを恐れる理由・・・。やはりオーディンさんの戦いを見ただけで恐れるでしょうか。
「あの子もそういえば・・・恐がっていたような・・・」
「あの子ですか・・・?」
ポツリと無意識のうちに洩れた言葉。ヴィヴィオさんの問いに「はい? 何でしょう?」と首を傾げると、ヴィヴィオさんも「え?」と首を傾げました。そんな私たちを見てヴィクターさんが「アインハルト。今あなた、あの子も恐がっていた、と言ったのよ」と言いました。
「ひょっとして、クラウスとオリヴィエ、リッド以外にも同じ時間を過ごした誰かががおったん・・・?」
「誰かが・・・」
記憶全体にノイズが走って、今見ている記憶と先ほどまで見ていた過去の記憶が混じり始める。ジークリンデ選手の言うように誰かが、仲の良い友人がもう1人いたような気がする。思い出そうとすると記憶映像のノイズが激しくなる。
「あ、おい。子供ん頃の記憶の方になんか映ってんぞ」
「クラウス殿下とオリヴィエ殿下とリッド、それに・・・」
「小さな女の子・・・?」
森の中を散策するクラウス達の映像の中、女の子の姿が映りこんだ。ノイズで顔がハッキリ見えないですが、私はこの子を知っている。いえ、知っていて当然の少女。これはクラウスの記憶なのだから。必死に記憶の中を探り、ノイズに隠れたままの少女の顔を、名前を思い出そうとする。この少女もまた、クラウス達にとってとても大切な友人だったはず。
――クラウス、ヴィヴィさま、あとミア――
その声、その呼び方、チラリと見えたネコのような耳。そう、彼女は確か「クロ、クロゼルグ・・・?」私は少女の名前を口にした。すると靄が晴れるように記憶が鮮明に浮かび上がってきて、記憶のノイズも綺麗になった。
「思い出しました! 魔女の森のクロゼルグです! 名前はそう・・・カイラ・クロゼルグ! どうして彼女の事も忘れていたのか。ヴィクターさんが
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