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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica28-B覇王の記憶〜Memory of farewell〜
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留まる巨大な像。馬の首だけのもので、額より1本の角が生え、両側に浮遊する巨腕、頭上に黄金に輝く紋様ガ浮かび、神々しさを感じる。

「なんだ、ありゃ! デケェ!!」

「巨腕はオーディンさんの魔法で、像の方は使い魔だそうです」

「セインテストの魔法ですわね。セティは使えるのかしら?」

「あの銀色の腕はイロウエルですね。魔力の岩石を組み合わせた物で、僕も使えますけど、あんなに巨大なものを構築するだけの魔力が無いから、5分の1サイズくらいになるかと。あと像の方はよくは・・・。セインテストは魔法やスキルなどを次代へとそのまま継承していきますけど、僕はちょっと生まれが特殊で、ああいう使い魔は今のところお父さんしか使えないかと」

「いやそれでもイロウエルという魔法を使えるだけすごいと思うよ」

イリュリアの大規模侵攻は、シュトゥラの圧勝で終わった。侵攻を失敗に終わらせたイリュリアは、これまでと打って変わってシュトゥラへの侵攻を一切中止させた。オーディンさんとシャマル先生はそれから度々王城へと足を運び、オリヴィエ殿下の治療に当たってくれました。その際にささやかながらお茶会を開いたり、戦争後の復興に際しての主な方法を会議したり、楽しい時間がありました。膨大な知識をお持ちのオーディンさんからの数多くの提案に、クラウス達は本当に驚かされていました。

「そんな中、オーディンさんが王城より離れたタイミングを見計らったかのようにリッドが帰ってくる、というのが通例となっていったことで、オリヴィエ殿下が何度かその理由を尋ねた事があったのですが答えはいつも、偶然だ、と変わらず・・・」

「さすがに偶然やないやろうね〜。結局その答えって聞けたん?」

「はい。オリヴィエ殿下やクラウスが何度も尋ねたことで折れてしまったのでしょう。リッドはただ、向かい合うのが恐ろしいと感じたから、と言っていました」

「恐ろしい? これまでのオーディンさんを見る限り、そんな感想を抱かへんと思うんやけど・・・」

ジークリンデ選手の考えに「はい。とてもお優しい方でした」と同意した。先ほど皆さんに話したとおり強く優しい人だった。綺麗な銀色の長髪を靡かせ、クラウスやオリヴィエ殿下のように虹彩異色の綺麗な男性。ベルカを訪れることになった自分の目的を後回しにしてでもシュトゥラのため、オリヴィエ殿下のために、時間を割いてくれていた。クラウスもオリヴィエ殿下も、リッドがオーディンさんに恐れている理由が全く判らなかった。

「リッドがオーディンさんを恐れていた原因は、結局なんだったんだい?」

「最後まで判りませんでした。ひょっとしらエレミアの子孫であるジークリンデ選手が、何かしらの資料などを持っているかと思ったのですが。ジークリンデ選手やヴィクターさんでも判らないと
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