機動戦士ガンダム
2256話
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俺の言葉に、メリルは安堵したように息を吐く。
メリルと俺は、それこそルナ・ジオン建国前からの付き合いではあるが、その付き合いそのものはそこまで深いものではない。
また、ルナ・ジオン建国までにメリルはサイド7に行ったという事で、付き合いそのものも、メリルの姉のルルーに比べればどうしても短く、浅いものになってしまう。
だからこそ、メリルは俺に何を言われるのかというのを不安に思っていたのだろう。
「それで、連邦軍の一件で取りあえず分かっている事だけでいいから教えてくれ」
「はい。……とは言っても、私が知ってるのはあくまでもコロニーの住民が知っているような内容だけになりますが」
「それで構わない。……残念ながら、俺も1人で色々と見て回ったが、結局その辺をどうにかするといった真似は出来なかったしな」
アムロに会ったのが、唯一にして最大の成果か?
……ああ、そう言えばカイとかいう奴もいたな。
もっとも、向こうはこっちを全く覚えている様子はなかったが。
実はカイも原作の登場人物なのかどうかは、俺にも分からないが。
「そうですか。では……最初に私が聞いたのは、連邦軍の基地にパンを運んでいる運転手からです。その……ちょっと誘われまして」
ルルーの妹だけあって、メリルも十分以上に美人と言ってもいい顔立ちだ。
違うとすれば、ルルーはその気の強さが表情に出ている点で、妹のメリルは柔和な美人といった人物といったところか。
だからこそ、メリルはナンパしやすいと思われてもしょうがない。
いやまぁ、メリル程の美人がナンパでそう簡単に口説けるかと言われば、普通は難しいのだろうが……駄目元というのもあったのだろう。
そしてメリルは連邦軍の基地についての情報を得たいと思っており、そのナンパしてきた相手から詳しい情報を聞いたといったところか。
女スパイの面目躍如だな。
「あー……まぁ、メリルならそういう事があってもおかしくはないか。それで、その相手から情報を聞き出せた訳か」
「はい。もっとも、パンを納入しているとはいえ一般人です。なので、そこまで詳しい情報を持ってる訳ではなかったですが……ただ、基地の内部はかなり忙しそうにしている人が多かったと」
「忙しい、ね。……それは最近なんだよな?」
「はい」
メリルが俺の言葉に頷きを返す。
うーん……ちょっと前、それこそルナツーの艦隊が月に攻めて来た時に忙しかったのであれば、あの時の軍勢はルナツーだけではなくサイド7の部隊も混ざっていたという風に考える事も出来たのだが……悩ましいところだな。
最近になってそこまで忙しくなったというのであれば、それこそ月に攻めて来た一件の後で何かが起きたという事になるのだが……
「他には?」
「後は、基地に日用品
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