暁 〜小説投稿サイト〜
異世界転移した最強の俺、追放されたSSS級冒険者(美少女)を拾う
現実的な可能性
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
「皆さんから話を聞いてきました。……どうされたのですか?」

 そこで俺とエリカの様子を見ていぶかしげにアイル神官長が聞いてくるが、俺は話をうやむやにするため……ではなく、進めるために話を振るとアイル神官長が、

「どうやら敵はこの場所を知っていたようです。ですがこの仲間の中にいるものが敵に回った様子はありませんでした」
「ということは内部の情報が漏洩?」
「それが……現状では少し考えにくいのです」
「というと?」
「実は幾人か、この集団の中でもさらにパーティを組んでいただいているのですが、そのリーダーの方たちが全員独断で、本日のこの場所を他の人間に教えたのが数時間ほど前なのです」
「……そのリーダーの方々が裏切りを?」
「それはあり得ません。神殿のものが常に監視をつけていましたから。もちろん同意上ですが」

 アイル神官長が答える。
 つまり誰かが裏切ったのでもなければ、内部にいる誰かが操られたわけではなく、この居場所がばれたらしい。
 もしその話が正しいとしたら、物語だとこのアイル神官長も怪しい裏切り者の一人に数えられそうだが……。

 この真面目そうな感じは違う気がする。
 そしてこれは物語ではなく現実だ。
 ならばもっと現実的で確実な方法でこの場所を見つけるのかもしれない。
 
 となるとどんな方法があるだろう? そんな俺の視界にたまたま青ざめたキャサリンが映る。
 我慢しているがこの奇怪な状況が彼女には、怖いものなのかもしれない。
 そういえば“予知の巫女”はどれくらい魔法を使えるのだろうか? と俺が思った所で、俺は気づいた。

 アイル神官長の言う条件で、アイル神官長が裏切り者にならず、敵にこちらの居場所が知られる、“方法”。

「予知の“魔法”にその……敵側が“接触(アクセス)”して“読み込んだ”可能性はないのか?」

 俺の言葉にルーシーがはっとしたような顔になったのだった。
 
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ