第6章:束の間の期間
第185話「共に強く」
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る強い意志を感じるんだ)」
それを思い出し、アリシアはようやく椿達の“違い”に気付いた。
今までなかった新たな“意志”が感じられたからだった。
「……アリシア?どうしたのよ?」
「あ、いや、なんでもないよ」
アリサに声を掛けられ、アリシアは目の前に意識を引き戻される。
「……アリシアちゃん、話聞いてた?」
「えっと……一応?」
「……これは、聞いてないわね」
「ごめんごめん……ちょっと、考え事しててね」
ある程度なら話の内容も聞いていたアリシアだったが、一部分は聞き流してしまっていたため、結局聞いた内容は穴だらけだった。
「考え事?」
「視線は椿さん達に向いていたみたいだけど……」
「んー、ちょっと気になる所があってね」
アリシアは先程考えたことをアリサとすずかに伝える。
「なのはに似た……あぁ……なるほどね」
「あ、やっぱり二人も知ってるんだ」
「状況は全然違うけどねあたし達の場合は……うん」
そこまで言ってアリサは言い淀む。
なぜなら、アリサが思い出したのはなのはやすずかと初めて会った時の事。
つまり、喧嘩した時の事だったため、負い目があったからだ。
当時も、アリサを止めに入ったなのはの目は、アリシアの言っていたような諦めない意志のような“強さ”を持っていた。
「……何か、決めたんだろうね」
「まぁ、悪い事ではなさそうだし、気にする事はないんじゃない?」
「そうなんだけどね……」
気になるものは気になる。
アリシアは、ついそう考えてしまう。
「(……まぁ、時間が空いた時にでも聞けばいっか)」
とりあえずは後回しにし、目の前の事……復興支援について集中する事にした。
「うん……?あれは、司……?」
その夜。
復興支援のための準備を整えるだけに今日は終わっていた。
そのため、皆は思い思いの夜を過ごしていた。
そんな中、アリシアは偶然廊下を歩く司を見かけた。
「司、どうしたの?」
「あ、アリシアちゃん」
こんな夜更けに何をしているのか気になったアリシアは声を掛ける。
「あまり夜更かししてると、明日からが大変だよ」
「大丈夫。そこまで時間は掛けないし」
「時間は掛けないって……やっぱり、何かしに行くの?」
明日から本格的に復興を始める。
そのために、あまり疲れるような事はするべきではない。
だから、アリシアは司が無理をしていないか心配していた。
「ちょっと、特訓をね」
「どう考えても明日からに支障を来す事なんだけど……」
アリシアからすれば、特訓はきついイメージだ
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