機動戦士ガンダム
2253話
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ああ。とはいえ、クレイドルで食べられる料理も相応に美味いけどな」
「あー、それは言える。それこそサイド3よりも美味い料理屋が多いし」
その辺は、やはり食材によるものだろう。
サイド3でもコロニーにて農作業は行われており、農作物とかはそれなりに収穫出来るのだが……基本的には、あくまでも質より量だ。
いや。質の高い野菜とかも作ってない訳じゃないんだろうが、そういうのはお偉いさんの口に入るようになっているのだろう。
……あ、でもガイア達だって黒い三連星として有名なんだから、美味い野菜とかが割り当てられてもおかしくはないような気が……
そんな風に考えている間にも時間が経ち……
「じゃあ、俺はそろそろ行くか」
「もう行くのか?」
「ああ。これからシミュレータで若い連中を揉んでやろうと思ってな。ルナツーにMSも用意されている可能性がある以上、その辺はしっかりとやっておく必要がある」
そう言い、ガイアは食堂から出て行く。
それを見送った俺は、シミュレータに顔を出そうかとも思ったが、今のルナ・ジオン軍で一致団結している状況を考えると、下手に俺が顔を出さない方がいいだろうと判断し、そのまま食堂でデザート代わりにソフトクリームを食べる。
このソフトリクームも、サイド3の普通の店で売ってるのに比べると数段上の味わいだ。
……ちなみに、ただのソフトクリームだけではなく、色々なフレーバーもある。
ちょっと面白いと思ったのは、ラベンダーのソフトクリームだ。
紫色のそのソフトクリームは、少し食べてみたいと思わせるだけの魅力があった。
そんな訳で、普通のソフトクリームを食べた後でラベンダーのソフトクリームを口に運ぶ。
うん、ラベンダーの風味はあるな。……ただ、味は……普通のソフトクリームと変わらないような?
まぁ、普通のソフトクリームにラベンダーの香りと色が付いていると思えば、それはそれでいいのか。
「あら、アクセルじゃない。……随分と美味しそうなのを食べてるわね」
ラベンダーのソフトクリームを味わっていると、不意にそんな声を掛けられる。
ガイアに続いて一体誰が来たんだ? と疑問を抱きつつ、視線を声のした方に向けると、そこにはクスコの姿があった。
いつも一緒のマリオンがいないのは……ああ、そう言えばオルテガがマリオンと会ってるとか、ガイアが言ってたな。
つまり、クスコは……
「1人で寂しくグワジン級を見て回ってた訳か」
「ちょっと、それはどういう意味よ。そもそも、1人寂しいって言うのならアクセルも同じじゃない」
「まぁ、それは否定しない。ただ、ルナ・ジオン軍が一致団結してルナツー攻略に当たるってのに、俺がそこにちょっかいを出すのは色々と不味いと思ってな」
「ああ、なるほどね。…
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