猫娘と神野区異変編
NO.087 嵐の記者会見
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したこと、個性を奪うという男に捕まり幽閉生活と延々と生命力を吸わされ続けた事、ある時をきっかけとして逃げ出すことに成功したが死ねない体になっていた事、出久との出会い、そして最後に出久と融合してしまい今に至ることなど……それらを短めに、淡々と相澤は話しきった。
当然、オールマイトからワンフォーオールを引き継いだ事だけは伏せる形で。
「…………これで緑谷さんの事は以上です」
それでシン…………となる記者会見会場。
特に先ほどの質問をした記者は顔を青くして体をガクガクと震わせている。
……もう、この記者に未来はないであろう。
バッシングを受けることは確定した事であるのだから。
そんな記者の事を相澤はもう目に入れない。そしてまた言葉を発する。
「最後に、ヴィラン連合が今説明した緑谷さんの個性を利用しようと狙っているのだとしたら、彼女は決して諦めずに今も抵抗を続けているでしょう。
私は、私どもはそんな彼女の事を決して諦めません」
「その通りです。我々もただ手を拱いているわけではありません。現在警察とともに捜査を続けております。我が校の生徒は必ず取り戻します」
根津が相澤から言葉を引き継いでそう宣言する。
それをテレビ越しに聞いていた死柄木達はというと、
「デクちゃんってそんな過去があったんですねー。血まみれになる姿、見たかったですぅ!」
「うっせーぞイカレ野郎。それより死柄木……どうするんだ? 今この場にはその肝心の緑谷がいない。お前の言う先生とやらは緑谷をどうするつもりなんだ……?」
トガがそれで想像してか頬を染めている中で荼毘は荼毘で死柄木にそう問いかける。
「知らねーな……。先生には先生の考えってもんがあるんだろ? それよりなー、緑谷にそこまで貴重な個性があるだなんてな……『与える』に『生命力を奪う』……ヒーローにしとくには勿体ねぇとは思わないか?」
「いいや、それは違う」
そこでスピナーが声を上げる。
「そんなヒーローともヴィランともとられない個性を持っていて、それでも人々のためにあろうという志は真のヒーローに必要不可欠なものだ。
だからこそステインはそんな彼女を生かしたのだろう……」
「スピナーは根っからのステイン信望者ね……」
マグネがそれでため息を吐く。
そんな一方で、アジトに周りにはすでにヒーロー達と警察が手配しているのを死柄木達はまだ知らない。
まさか記者会見が行われていると同時に攻め込まれるなどと考えもつかないだろう。
オールマイト等トップヒーロー達以外にもグラントリノや若手のヒーロー、同じく誘拐されたラグドールを救出するために虎などが複数いて発信機の方やアジトの前で今か今かと
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