暁 〜小説投稿サイト〜
翠碧色の虹
第三十五幕:太陽よりも輝く虹
[10/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
んが色々と準備を行ってくれている事に気付く。今日は、俺が七夏ちゃんの分の準備をしておこうと、凪咲さんの所へ移動する。

凪咲「あら? 柚樹君?」
時崎「凪咲さん、七夏ちゃん、そろそろ帰って来ると思いますので−−−」
凪咲「ありがとう。では、これをお願いできるかしら?」
時崎「はい!」

七夏ちゃんの分のお料理を運び、机に並べる。ご飯とお味噌汁は、七夏ちゃんが帰ってきてからの方がいいだろう。ひと通り準備が終わり、再びただ待つだけになりかけた時−−−

七夏「ただいまです!」
凪咲「お帰り、七夏」
七夏「ごめんなさい、遅くなっちゃって」
凪咲「いいのよ。連絡してくれてたから」
時崎「七夏ちゃん、お帰り!」
七夏「あ☆ 柚樹さん、ただいまです☆」
凪咲「お夕食、出来てるから♪」
七夏「はい☆ 手を洗ってきます☆」

俺は、七夏ちゃんの分のご飯をよそい、お味噌汁も運ぶ。いつも七夏ちゃんが行なってくれている事に感謝をする。

七夏「あ、柚樹さん? お夕食、まだだったの?」
時崎「ああ」
七夏「ごめんなさい、あっ、えっと、ありがとうです☆」

俺の意図を読み取り、すぐに言い直してきた。

時崎「七夏ちゃん、どうぞ!」
七夏「ありがとうです☆」
時崎「いただきます!」
七夏「いただきます♪」
時崎「おっ! これはなかなか!」
七夏「好きですか?」
時崎「え!?」
七夏「えっと、お魚のあら煮」
時崎「ああ! もちろん!」
七夏「あまり、頂ける所は多くないですから、お皿は大きいですけど、小鉢感覚です☆」
時崎「なるほど、少し味付けが濃い目なのも何か理由があるの?」
七夏「お味、強かったですか?」
時崎「いや、美味しいよ!」
七夏「良かったです☆ えっと、ご飯と一緒に合わせて頂くと丁度良くなるようにお味を強めに合わせてます☆」
時崎「確かに、ご飯が進むね!」
七夏「くすっ☆ ご飯のお供は、少しお味を強めに意識してます☆」
時崎「普段は意識してなかったけど、言われてみれば・・・」
七夏「お味の加減は、なかなか難しいです」
時崎「そうなの?」
七夏「はい。私もお母さんみたいに、お料理が上手になれるといいな☆」
時崎「なれると思うよ!」
七夏「くすっ☆ ありがとです☆」

七夏ちゃんと一緒に夕食を頂きながら考える。「可愛い」という言葉を無理に使わなくても、今みたいに七夏ちゃんを喜ばせる事ができるはずだ。可愛いと話して喜んで貰えるのが一番だが、可愛いという言葉に対する七夏ちゃんの困惑するような反応の理由がはっきりと分かるまでは、他の方法で喜んでもらえるように努めたい。

時崎「ん!?」
七夏「? どしたの? 柚樹さん?」
時崎「今、玄関から物音がしなかった?」
七夏「え!? 私、
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ