第三十五幕:太陽よりも輝く虹
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置できてないから」
心桜「よし! んじゃ、まずは撮影した写真を全部見てみよう!」
笹夜「ええ♪」
三人は俺のMyPadを囲んで、写真を見ながら楽しんでいる。
心桜「お兄さん!」
時崎「え!?」
心桜「アルバム内の写真、並び替えていいんだよね!?」
時崎「ああ。でも、既に完成してるページはそのままにしておいてくれるかな?」
心桜「どれが完成してるの?」
時崎「みんなからの吹き出しコメントが入っているページが完成していてページもロックしてるから」
心桜「あっ! この鍵のマークかな?」
主 「そう! そのロックしたページを変更したい時は声をかけて」
心桜「了解!」
七夏「ここちゃー、これ☆」
笹夜「コメントは七夏ちゃんの持ってる付箋に♪」
しばらく三人の様子を眺めながら考える。いくつか気になる事があるままだ。七夏ちゃんの瞳の色の変化と本人の認識、虹の色の見え方の違い、高月さんが話していた七夏ちゃんの影の表情、俺が七夏ちゃんの事を可愛いと話した時の反応・・・これらの事を何一つ解決できていない。まあ、七夏ちゃんの瞳の色の変化に関しては、俺の関心事に過ぎないから、それはいいとして七夏ちゃんの心事には力になってあげたい。
天美さんと高月さんは、俺の知っている限り、七夏ちゃんの「ふたつの虹」について殆ど触れていない。そして、七夏ちゃんと天美さんは、高月さんの髪に映る虹について話してはいない。俺にとってはどちらも魅力的で不思議な虹なのだが、三人にとっては不思議事ではなく、自然な事、普通の事という認識なのかも知れないな。
高月さんは、自分の髪に映る虹についてどのように思っているのだろうか? 多くの人の場合、白く輝く髪のハイライト、天使の輪とも呼ばれている光だけど、高月さんのそれは、虹色に光って見える。
笹夜「? 時崎さん?」
時崎「あっ!」
笹夜「どうかなさいました?」
なんとなく高月さんの事を考えてたら、自然と高月さん本人を見つめているかたちになってしまっていた。
時崎「いや、ごめん!」
笹夜「いえ♪」
心桜「まあ、無理もないよね!」
時崎「え!?」
「え!?」と答えたけど、天美さんの次の言葉は予想できる。
心桜「笹夜先輩を見つめたくなるのは、お兄さんだけじゃないから!」
笹夜「こ、心桜さん!」
時崎「確かに、天美さんに同意するよ」
笹夜「と、時崎さんまで・・・」
心桜「あはは!」
時崎「ごめん、高月さん」
笹夜「いえ・・・」
心桜「おっ! 昨日の浴衣!」
七夏「はい☆ ここちゃーも笹夜先輩も、とっても素敵です!」
心桜「つっちゃーもねっ!」
笹夜「ふたりとも可愛い♪」
七夏「笹夜先輩、髪飾りも素敵です☆」
心桜「そだねー、あたしのと違って優雅独尊!」
笹夜「心桜
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