暁 〜小説投稿サイト〜
翠碧色の虹
第三十五幕:太陽よりも輝く虹
[1/11]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
<i7126|41810>
蝉の声で目が覚める。いつもよりも良く寝ている事になる。七夏ちゃんが蝉よりも早く起こしてくれる事もあるからだけど、今日は七夏ちゃんもゆっくりとしているのだろうか。そういえば、天美さんや高月さんがお泊まりに来ている時は、七夏ちゃんもお客様のように楽しく過ごしてほしいと、凪咲さんも話していたな。俺は布団から出て、1階の居間へ移動する。

凪咲「おはようございます」
時崎「凪咲さん、おはようございます!」

玄関先から凪咲さんが姿を見せる。

凪咲「柚樹君、どうかなさいましたか?」
時崎「え!? 凪咲さんが家の外から入って来たので」
凪咲「ナオ・・・主人が忘れ物してて」
時崎「え!? 大丈夫ですか?」
凪咲「ええ。すぐに気付いて届けましたから。あ、朝食は七夏達が準備してくれてますので」
時崎「ありがとうございます! 顔を洗って来ます!」
凪咲「はい」

洗面所で顔を洗って、居間へと戻る。

心桜「おはよー! お兄さん!」
時崎「おはよう! 天美さん!」

天美さんが、食器を並べながら挨拶をしてくれた。民宿風水の浴衣姿と相まってなかなか様になっている。

心桜「ん? どうかした?」
時崎「いや、なかなか様になってるなーと思って」
心桜「あはは! あたし、つっちゃーほど家庭的ではないからね」
時崎「そんな事はないと思うけど」
笹夜「心桜さん、あ、おはようございます♪ 時崎さん」
時崎「おはよう! 高月さん!」

高月さんも天美さんと同じく、朝食の準備のお手伝いを行なっているみたいで、少し申し訳なくなった。

笹夜「時崎さん、どうぞこちらへ♪」
時崎「ありがとう。なんか、ごめん」
笹夜「え!?」
心桜「お兄さん、なんで謝るの?」
時崎「本当なら、俺が行わなければならない事なのにと思って」
心桜「なんだ、そんな事で謝ってたら、この先謝り三昧になるよ!」
笹夜「謝り三昧って何かしら?」
心桜「そんなに深く追求されても、イメージ以外は何もないよ」
笹夜「でも確かに、最初は『すみません』って話すところから始まりますから」
心桜「そういえばそうだね。なんでだろ?」
笹夜「おそらく、相手のお時間を頂く事への申し訳なさからかしら?」
心桜「なるほどねー」
七夏「ここちゃー、あ、柚樹さん☆ おはようです☆」
時崎「七夏ちゃん、おはよう!」
心桜「なんか、さっきも同じような事が・・・」
七夏「え!?」
心桜「笹夜先輩も、つっちゃーも、あたしに何か話しかけて、キャンセルしてたから」
笹夜「あ、すみません! これは、こちらでいいのかしら?」
七夏「はい☆」
心桜「適当に並べておけばいいと思います!」
笹夜「では、こちらに♪」
七夏「私もお料理、持ってきますね☆」
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ