その31
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破れちゃったら掛け直せないから、無理も出来ないし。
相当高度な幻術何だろうなとは、薄々感じているけれど。
だって、うちは一族の長と、その息子の天才の呼び声高いイタチさんが二人がかりで張ってくれたんですよ?
とても難しい術なのかもしれないし。
きっかけはとってもあっさりしてたけど。
サスケのお家に遊びに行ったら、帰り間際にミコトさんがフガクさんに頼んでおいたからと、フガクさんにお家まで送られる
事になって。
そこにたまたま帰宅途中のイタチさんと、うちはの集落と木の葉の境目で行き逢って。
声をかけて来たイタチさんに、ふと思い付いたようにフガクさんが同行を命じて、こうなったんだけど…。
経緯を思うと、そんなに難しくない術のように思えるけど、基本スペック高過ぎなうちはの人達の『普通』を甘く見てはいけないという事を、ミコトさん達との付き合いの中で、私は嫌と言うほど良く知っている。
だから。
フガクさんが、イタチさんに、初めてかける術のかけ方を口頭で教えながら、あれよあれよと二人がかりでその場でかけてくれたこの結界が。
簡単な物なのか。
それとも違うのか。
幻術の適性の低い私には、さっぱり判断つかないんです。
その辺りの事も、実はサスケに聞いてみたい。
あわよくば、一緒に再現できる所まで持って行きたいんです。
少なくとも、サスケには修得して欲しい。
だって、今となっては、ある意味これも、うちは一族の遺産みたいなものだと思うし。
うちは一族のサスケは受け継ぐべきですよね、多分きっと。
取り敢えず、山の中の少し開けた所にある私のお家の周りを一通り確認して、サスケの気が済んだらしい頃を見計らって、お家の中にあげたげました。
お家の中に上げたサスケは、薪小屋を改築したような、こじんまりとして少し古めかしい私のお家の中の、そんなに立派なものでもない家具なんかに飾ってあった、おじいちゃんやミコトさんから貰ったぬいぐるみや、綺麗な細工が施された小物入れなんかの女の子らしい品々や、ヒナタからの誕生日プレゼントの可愛らしいレース編みのテーブルクロスにびっくりして、物珍しそうに眺めたり、居心地悪そうにしたりしてた。
言い辛そうに、そういう物が好きなのか訊ねて来たりもして。
それに、何となく落ち着かなそうな素振りで、いつもと違う行動をしきりに取っていて、そわそわしてた。
慣れない場所で落ち着けないサスケには悪いけど、そのままサスケを少し一人にして、サスケの希望通り、有り合わせのお味噌汁を作って。
そうして、お家に常備してた作り置きの菜物と一緒に、買ってきたお弁当とお惣菜を食べてお腹がくちくなって、食後の一息を吐いていた頃。
サスケが本題を切り出して来ました。
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