猫娘と神野区異変編
NO.086 淀む空気
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隣でグッと親指を立てていた。
「うへぇ……格好と合ってないような……」
お茶子はオタク系のような地味な格好で四角い伊達眼鏡をかけていた。
「ケッ……」
最後に爆豪は以前にベストジーニストにされたような髪型(切島曰く8:2坊や)になっており不機嫌度MAXであった。
「八百万……わざわざ買わずとも『創造』でどうにかできたんじゃないか……?」
「そ、それはルール違反というものですわ!」
と、流通とか経済がという言い訳をしてあたふたしていた。
切島は心の中で「(ドンキに入りたかったんだな、このピュアセレブ……)」と思っていた。
とにかくこれで準備も整ったので発信機が示す方へと向かおうとした時だった。
どこからともなく、
「お? 雄英じゃん!?」
という言葉とともにビクゥッ!!となる一同。
それで振り向けば街中の大型スクリーンに相澤・ブラド・根津校長の三名の姿が映し出されていた。
『それでは先ほど行われた雄英高校謝罪会見の一部をご覧ください』
民衆がそれを見入る中で爆豪達も黙って一緒に視聴していた。
『この度―――我々の不備からヒーロー科1年生28名に被害が及んでしまった事……ヒーロー育成の場でありながら蠢く敵意への防衛を怠り社会に不安を与えた事を謹んでお詫び申し上げます。まことに申し訳ございませんでした』
謝罪の言葉を述べる相澤の顔には疲れが見えていた。
それでも気丈に話している。
それから記者たちが矢継ぎ早に質問をしていくという光景が繰り返されていく。
その内容を聞いて、それを見ていた民衆は、
「は? 守れてないじゃん」
「何言ってんだこいつら?」
とまるで悪者扱いかのように批判や不満の言葉を述べていっていた。
空気が淀んでいくのを感じた六人はもう聞くに堪えない様子であったのは言うまでもない。
……そしてこれからある意味で衝撃的な事が話されることになるのだが、まだこの時には誰も想像できていなかったのであった。
「これが今の世の中なんだよなぁ……同情するぜ?」
死柄木弔はその光景をアジトのテレビで見ていて下卑た笑みを浮かべながらそう言葉を零していた。
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