第2部 ゲーマー少年は唯一神と暇潰しをするようです
第1話 挑戦状
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い事だ。それを無視して、凡人がそこに行きついたときは?────」
そいつは虚像に成り果てる────その言葉は呑み込んで、皮肉に笑った。
「……?まあ、出来る気もしないですし、やりませんわよ」
その言葉の重みは、ステフには分からない。
グシの目が笑っていない、それ自体には気づけても────その理由までは分からない。
分からない方がいい事だ。グシは何も言わずに、再び書類の束に手を付け始めた。
「……くっそ、今回は惜しかったのにな……反応勝負でも負けたか」
時は変わり、夜も更けの頃。王の部屋から、そんなグシの声が漏れていた。
「いや、待ちガイル相手にこれはよくやってるだろ。結構焦ったぜ?」
どうやら、グシは『 』とストファイをしていたらしい。しかし、会話の様子からグシはストファイでも返り討ちにされた事が察せられる。
ぶつくさと悔しさを呟きながら次のゲームを模索するグシに、白が賞賛を送る。
「にぃの、待ちガイル、すごく、性格、悪いのに……グシ、頑張った」
「待ってください白さん!?兄ちゃんすっげ頑張ったのにッ!?」
わざとらしく涙をこぼす空に、グシが笑う。次は何をして遊ぼうかと、子供のように思案する。
そんな風景は、今では見ない日の方が少ない────新しい日常となり始めていた。
だが?────概ねそのような日常とは、常にぶち壊される運命にあるもので。
日常に必ずイレギュラーが発生するからこそ、『非日常』という言葉があるように。
むしろ崩れる事を前提としているからこそ、一時の安寧が『日常』と呼ばれるように。
非日常は?────常に唐突に訪れる物と、相場が決まっている。
────何が言いたいのか?それは、たった一つのシンプルな答えだ。即ち────
「『 』さんにグシさん?────ちょっと遊ばない?」
?────非日常とは、常に唐突に訪れる者なのだ、という事だ。
何の前触れもなく、脈絡もなく。ただ暇だったからという理由で、日常の破壊者は訪れた。
「おいおいどうした?十六種族の制覇が挑戦権じゃなかったのかテト?」
「よう神様。いや、暇神様かな?ボッチし過ぎて退屈したかい?」
そんな唯一神に対して、優しく接するつもりなどないのか────空とグシは、テトを視認するや否や煽りを始めた。
「まあ、ゲームせずに一人ボッチしててもつまらないからね……来ちゃった☆てへぺろ♪」
しかし、テトはそんな煽りを意に介するほど
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