暁 〜小説投稿サイト〜
ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第7話 悩ますイレギュラー
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無事にローブ姿の男を退け、フローラの救出に成功したエースとセレシア。最悪の事態を回避できた、という点においては、エースもセレシアもある程度は安心していた。
ただ、この出来事を「これで終わり」と考えられたかどうかに関しては、エースとセレシアの反応は正反対なものになった。
セレシアは事件の被害者であったフローラと同じでとにかく無事であったことにホッとするだけで、この出来事が何かしら引っかかりを引っ張り出すこともなく完結していたようだった。
一方のエースは、関連性のある情報を今朝得たばかりで記憶にも新しいところ。この出来事がその記憶を易々と呼び出しており、むしろこの襲撃でさらなる不安を感じざるを得なかった。
火は小さい時に消しておく方が被害が少ないのと同じで、この不安も早めに消しておいた方が得策だろう。そう判断したエースが校長室への同行を2人に求めたところ、2人は快く了承。
ということで、今3人は揃って校長室の前まで来ていた。
エースにとっては本日2度目の訪問となる校長室。いつもの茶塗りで光沢のある大きな扉を目の前にして、エースは1つ大きくため息を吐いた。
「どうしたの、そんなに大きくため息吐いて」
「いや、1日に2回も来るとはなー……って。これすっごく個人的なことなんだけど、ここは来ても1日1回までっていう感覚だからなぁ」
「1日1回でも、頻度としてはかなり多いと思うんだけど」
「そう……か。そうだよな。俺らの感覚がおかしいだけか」
エースとミストはその立場上、校長室に来る頻度は教師と生徒をひっくるめてもダントツのトップである。そのため、『来ても1日1回まで』という言葉を易々と口に出来るが、他の人にとってここは3年ないしは6年で10回もくればそこそこ多い方に入るだろう。
そういう認識のズレを、エースは今更ながらに再確認することとなった。もっとも、しょうがないことではあるのだが。
「そう言えば、ずっと気になってたんだけど……フォンバレンくんやスプラヴィーンくんって、どうしてそんなに校長室に呼ばれるの?」
「あ、確かに。別に成績が悪いわけでも、問題を起こしてるわけでもないのにね」
本来校長室というのは生徒にとっては呼び出しでしか来ない場所である。そこはエースとミストにとっても同じなのだが、呼ばれる理由として一番思いつくであろう『成績不振』という理由で2人が呼ばれたことは一度もない。
エースはやや実技寄り、ミストはやや座学寄りではあるが、2人とも学年ではそれなりに上の方である。そんな彼らが成績不振で呼び出されたならば、この学校の生徒は半分くらいが呼び出しをくらうだろう。
おまけに問題を起こしてきたわけでもないのであれば、エースやミス
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