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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第7話 悩ますイレギュラー
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トが呼ばれる理由は普通ではない、ということになる。そうなると、そこまで考えつかない2人が疑問を感じたことは、なんでもないごく普通の反応だ。
「俺とミストは校長の義理の息子だから、雑用の類いが俺らに回ってくる……ってこれ前に言わなかったっけ?」
「ううん。始めて聞いたよ」
「私も……」
「あれ、そうだっけ」
前に言った覚えがあるのは、エースの思い違いだったのか。
そうだとするならここで始めてこの事実を明かしたことになるが、この2人ならば何の問題もない。心から信頼できる人たちだと、4年の付き合いで分かっているのだから。
「まぁいいや。今雑用どうこうは置いとくとして、目的を果たしに中入ろうか」
エースは2人との会話をやや強引に切ると、大きな扉の奥にも響くように少し強めに扉を叩いた。そして返答をほとんど待たずに、目の前の扉を開けた。
奥にはたくさんの書類に目を通していたパードレの姿があった。最初はエースだけだと思い込んでいたのか顔を上げる素振りは見られなかったが、その後にセレシアとフローラが入ってきたタイミングでは目線を上げていた。
「おーうどうしたハーレム野郎」
「会って早々投げる言葉がそれですか……」
入っていきなり投げられた容赦のない言葉に、エースは呆れ顔でそう返す。他の生徒ならばまず出そうとしない言葉だが、それならそもそもエースに向けて投げられた言葉もないだろう。これはそういう関係を地盤として積み上げられた信頼の上で成り立っているやりとりだ。
その関係が確かにあることの証として、セレシアとフローラはやや緊張気味だが、エースにはその欠片もなかった。
「んで、どうした。何か用か」
「例の依頼の件です。さっき、ローブ姿の人間に遭遇しました。スプリンコートさんが襲われてたみたいです」
エースの言葉を聞いて、それまで気のいいおっさんのような状態だったパードレの雰囲気が一変し、眉が少しだけ動いた。
だが、それ以上の反応はなく、眉の角度が元に戻ると口を開いた。雰囲気だけ、毅然とした校長の状態のままである。
「そうか……。フローラ、ケガはないか?」
「はい。目立ったものはないと思います。セレシアとフォンバレンくんが助けてくれたので」
「ならよかった。セレシアもご苦労様だったな」
「まぁその場にいましたし、襲われてるのに見てるだけってのも、なんかあれなんで」
言葉ではそう言っているものの、照れ隠しに頭を掻きながらでは言葉に対した説得力はない。しかし、そうやって褒められるようなことをしたのも事実である。
実際のところ、セレシアがいなければエースはフローラの場所にはたどり着けなかったのだ。エースの中では、あのタイミングで現れ
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