暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
一族の物語 ―交わした約束― 主催者は終わりを夢想する
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こと気に入ってるからなぁ。もといた世界でもずっと我慢出来てきたことだし、一番楽しいことではあるけど一番我慢できないことじゃない」
「ものすごく歪にまっすぐだなぁ」
「そんなもんだろ、人間なんて」
そう言って、自分で焼いたサンマを食べる。酔いを言い訳に全て食べ尽くした湖札に対し、器用に骨と内臓を取り除き食べる一輝。幼いころに日本を出た妹と一応は作法も学んできた兄との差である。
「あ、兄さん。私アサリ食べたい」
「唐突になんだ……ってか、そこにあるだろ」
「たーべーさーせーてー」
ほらほら〜、と。もうは無しの流れもあったもんじゃなく、全てぶった切って口を開ける湖札。さてどうしたものかと考えて……
「ったく……ほい」
「わーい」
大人しく、殻を外してその口へ放り込む。ん〜いい味、と言いながら咀嚼し日本酒をグビリ。ちょっと飲みたくなってきたけど、それは置いといて。
「あ、そうだ兄さん。私一個やってみたかったことがあるんですけど」
「急にどうした……何?」
「ポッ○ーゲームやりたい」
「お前マジで一切酔ってないだろ。この状況を利用できるところまで利用してやろうって魂胆だろ」
「あったりまえじゃん、何言ってるの?」
この妹、とっくにバレているとしてももう少し隠そうとしろと言うに。
「ほらほら〜、可愛い妹のお願いだよ?」
「そもそもこの世界のどこに○ッキーがあるんだよ」
「?兄さん知らないの?結構あるよ?」
「ふざけてんだろ箱庭、何考えてんだ」
本当に何故あるのだろうか。というかどういう経路で仕入れているのだろうか。まさか箱庭内部に工場があるなんてことは……
そんなことを考えつつ、湖札のつきだしてきたそれを咥える一輝。さて、構図だけを見ればやることに同意した図なのだが……まあ、そんなわけもなく。
「……ねぇ、さすがに開始1秒未満でおられるとは思わなかったんだけど」
「ルール上、勝ち負けにこだわらないなら問題ないだろ」
「あーもー、兄さんはそう言うところあるからなー」
つまんないなー、と駄々をこねだす妹。さてどうしてやろうかと考えて。
「そんなにして欲しいなら、キスでもしてやろうか?」
「ほへっ!?」
不意打ち気味に放たれた言葉が、その口をふさぐ。目を見開き、顔を真っ赤にして爆弾を落としてきた兄の顔を見る。冗談で言われたのだろうか?そう思うも、それにしては表情がいつも通りである。そうなると、つまり。
「……そう言えば兄さん、その辺りの感情模倣すらちゃんとできてなかったねー」
「まあ、最近ちょっとずつ構成してきてはいるんだけどな。作っといてない方が便利そうだから、そのまま突っ切るのも考えてる」
「はぁ……前の世界でも告白くらいされてただろうに、なんで今更なの
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