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第百十七話 敵の動向がわかりかねます。
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の一致した考えだった。イゼルローン要塞は前線基地として、これまで以上に重要な立ち位置になっている。フィオーナたちの前には、別働部隊の総軍あるいはそれ以上の戦力が展開しているはずだからだ。

「私たちは、イゼルローン方面正面に展開する敵軍を撃破し、フェザーン方面から侵攻する主力軍を支援すべく、陽動作戦を展開します。」

 イゼルローン要塞会議室で、フィオーナは出席者の面々を見まわして口を開いた。

「イゼルローン方面軍の司令官が誰なのかは不明ですが、私たちの戦力と同等或いはそれ以上の戦力を統率する以上、少なくとも大将クラス以上の将官が派遣されているはずです。」
「例の最高指導者とやらが前線に進出している可能性はあるのか?」

 バイエルン候エーバルトが尋ねる。

「それはないと思います。私たちの知る彼女ならば、最も華やかな前線に進出するでしょうし、それ自体も彼女の思うままに事が運ぼうとする瞬間です。今はまだその時ではないと思いますし・・・・。」
「厄介なのは、彼女に洗脳された人間が前線に立っているという事よ。行ってみれば麻薬中毒者、まぁ、地球教徒をイメージしてもらえればいいけれど。」

 と、ティアナ。地球教徒の恐ろしさは既に幾度となく語られていたから、会議場にいる面々は気を引き締めた表情をする。

「まぁ、できるだけ派手にやれ、という事かな。」

 ルッツが総括する。

「はい。イゼルローン回廊から密集体形のまま敵領になだれ込み、敵に一撃を、それも致命傷を電撃的に負わせたいのです。敵の動きが静かすぎるのが気になるところですが・・・・。」

 偵察艦艇が敵に拿捕されているのではないか、という疑惑を徹底的に検証したものの、確たる証拠は出てこなかった。そのくせ、敵は哨戒部隊すらもおかず、回廊には敵の艦一隻も見当たらないと知った帝国軍側としては当惑せざるを得ない。

「静観していても始まらないわ。事態はすでに動き出しているのだし、既に主力艦隊はフェザーン方面に向けて進発を開始しているんだから。」
「ティアナ、開戦するにしても時期という物があるわよ。まぁ、そんなに焦らないで。いったん会戦したら休息もとれないんだから。タイミングこそが重要だって御前会議の時にも言われたでしょう?」

 エレインが諭す。ジェニファー亡き後は、エレインが陰日向にフィオーナとティアナをサポートする役割についていた。聡明な理知的な青い瞳と北欧の戦乙女を思わせる金髪にカチューシャを付けている。

「両一日は偵察と補給、整備、休養に当てることを提案するわ。どうせ私たちの方が半月以上早く出てきているんだもの。ここで2日程度偵察に時間かけたって大した差はないでしょう?」

 ポンポンとエレインは言葉を投げる。普段あまり表に出ないけれど、彼女も
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