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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百十七話 敵の動向がわかりかねます。
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ないことを思い知るだろうよ。」
「つまり卿は立ちふさがってくる者たちをすべて殺しつくせ、と私にそう言いたいのか?」
ラインハルトの声が飛ぶ。ロイエンタールは間髪入れずに主君に顔を向ける。
「御意。」
はじき返されたこの一言は戦慄を伴って列席者の耳に入った。
「ローエングラム公、やられなければこちらがやられる。この先待ち受けているのはただそれのみです。今までの戦いは『疲労』『厭戦』『消耗』そう言った要素がありました。それは我が軍だけではなく、敵においても、です。ところが、此度の、それも前哨戦にすぎぬ戦いでは既にビッテンフェルトをして苦戦せしむるほどの強壮さを敵は有しております。これこそが、既に我々の相手は人間ではないことを示す一端だと小官は思いますが。」
「・・・・・・・・。」
「しかし、ロイエンタール元帥。まさか軍属市民を問わず皆殺しにせよと、まさかそうおっしゃるのではないでしょう?」
ミュラーが躊躇いがちに確認する。
「だとしたら、卿はどうする?」
ロイエンタールの視線は試すような光をミュラーに放った。
「それは・・・・それはあまりにも武人としての振る舞いを逸脱しているのではありませんか?無抵抗の老人女性子供を殺しつくすなど、我が軍の掲げる大義に反することです。」
「その老人女子供が身に爆弾を仕込み、此方を巻き添えにして襲ってきたらどうする?それでも卿はブラスターの引き金を引くのをためらうか?」
「卿等はロイエンタールの言葉をいささか過激にとっているようだな。」
ラインハルトが声をかける。
「この先待ち受けているのは、手加減をしてやれるほどの相手ではない、という事だ。我が軍が全力で当たってこそ活路が見いだせるか否か、その様な敵だという事だろう。また、向こうの陣営も老人、女性、子供を躊躇なく兵器に使うような人間だという事は既に卿等も知っていることだろう。」
『・・・・・・・。』
万座が沈黙する中、一人イルーナは沈思していた。ある一つの可能性に思い当たったのだ。そしてふと顔を上げると、ヒルダと視線があった。彼女の顔色も悪い。どこか自分と同じ思いを持っているのではないか。そしてヒルダはそれをラインハルトに対して隠し立てをするような人間ではなかった。
「ですが、ローエングラム公、仮にそのような所業に及ぶとしても、人々の閣下に対する信頼をお考えになるべきだと思います。」
「フロイラインには何か異論があるのか?」
ラインハルトの瞳はヒルダに向けられた。
「はい。帝国における閣下に対する信頼は絶大です。ですが、此度の所業が帝国に喧伝されれば、閣下に対する信頼は損なわれることになると思われます。」
「道半ばに倒れた者が信頼に値するか否か、それを誰が気にするとい
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