暁 〜小説投稿サイト〜
繰リ返ス世界デ最高ノ結末ヲ
10.魔法学院(別世界)から魔王と魔女がやってきました。
stage2
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
行っていてくれないかな?」
「……っ、わかりました。ローブだけは回収しておきますね」

 レンが白いローブを手渡してくる。黒いローブは脱げと言う事か。
 まぁ脱いで、大体畳んでから白いローブと交換すると、レンは其の場で黒いローブを焼いた。指先に炎が生成されたところから察するに、此れは魔法か。

「では、先に行っています」

 レンが携帯端末をしまい、何処かへ走って行く。"ローブに付けられた、追尾用のマーカーに気付かずに"。

 暫く爆裂魔法を発動した輩を探してから、マーカーの近くに転移すればいいか。

 此のマーカーは、普通のシールからでも作る事が出来る。まぁ、シールを隠蔽系の能力で隠し、事実改変系の能力で、シールが剥がれた時、その事実を改変する様にし、其れをしっかりと機能させるために時間操作系や、条件作動系の能力を掛ける必要があるが。
 一時期は、其れを売り捌いて軍資金を稼いでいた時期が在った様な。

 爆裂魔法を発動した奴も探すのも良いが……そう言えば、グレースとラルに合流しなくてはいけない。
 うむ、どちらを優先すべきだろうか。


「―――おい、居たぞ」
「あんなひょろっちぃ女が……」


 …………前方に人影。五十人程だろうか。
 間違えなく、爆裂魔法をぶっ放した集団である、侵略者共だ。
 全員が私が先程まで羽織っていた黒いローブと同じものを羽織っていて、いかにも頭のおかしそうな奴等だ。


「確保し、処刑しろぉっ!!」


 如何やら、私を追ってきた奴等らしいな。
 まとめて殺してやろうか。

 奴等は此方に向けて手を突き出す。すると、其処に氷の結晶が生成される。いかにも、弱そうな魔法だ。
 私へ向けて一直線に結晶は飛来する。スピードはかなりあるため、常人なら即脳天をぶち抜かれて終了だろう。あくまで、"常人なら"の話だが。

「遅いねぇ」

 此の速さと距離では、能力を発動するには充分だった。

「【複製】」

 爆裂魔法を複製(コピー)し、収束。結晶と同等程の大きさにした其れを大量に生成し、目の前に壁を作り上げる。
 氷の結晶は壁に阻まれ、此方まで届くこと無く四散していく。
 腕を振れば、壁は一つ一つの粒に分裂し、侵略者目掛けて飛んでいく。そして、侵略者は狼狽えながら、死んでいった。

 こう言う魔法の使い方で良いのか、少し不安になるが、まぁ気にすることは無い。


 屹度、此の世界でも願は叶わない。叶ったとしても、死ねるか分からない。
 まぁ、死ぬにしても死なないにしても、此の世界の奴等から、私に関する記憶が抜けるのは確かだからな。


[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ