暁 〜小説投稿サイト〜
デジモンアドベンチャー Miracle Light
最終話:冒険は終わらない
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《八神ヒカリ》
私には、叶えたい夢がある。
最高の仲間達と、大好きな人と、大人になるまで…ううん、大人になってからもずっといたい。
大好きなパートナー達と一緒にもう一度、みんなと一緒に冒険したい。
そしてそれを、常に私の傍に居てくれた人が叶えてくれた。
「ヒカリちゃん、ブイモン達が呼んでる」
大輔君、昔の事件で引きこもっていた私を外に引き上げてくれた優しい人。
「うん、そうだね」
彼が差し出してくれた手を掴んで、私はブイモンとテイルモンの元へと向かう。
「…私は、大輔君の隣にいてもいいんだよね?」
「あのさ、ヒカリちゃん。ヒカリちゃんがいてくれないと俺が困るんだけど?」
呆れたように笑う大輔君に離さないで欲しいと思った。
ずっとずっとこうやって、いつまでも2人でいられたらいいね
左手の薬指に填められた指輪がキラリと輝いた気がする。
《本宮大輔》
誰もが俺のことを勇敢だって言う。
炎…勇気のデジメンタルと名を改められた進化アイテムを使うからそう思われるんだろうな。
でもだからって俺は今までの戦いで全く恐怖を感じていなかったのかと聞かれれば答えはNOだ。
俺だって死ぬのは怖いし、強敵相手に恐怖を感じない訳じゃない。
だけど、俺の傍には何時もヒカリちゃんがいてくれたんだ…ヒカリちゃんは何時も俺に助けられてるって言ってるけど…俺が頑張れるのはヒカリちゃんがいるからだ。
だから俺は…何時だってヒカリちゃんを守れる男でありたい。
「ヒカリちゃん」
「なあに?」
「ヒカリちゃんに会えて良かった。ヒカリちゃんに会えてから凄く楽しくて幸せだよ。これからもよろしくな」
それを聞いたヒカリちゃんは凄く綺麗な表情で涙を浮かべながら頷いた。
《一乗寺賢》
僕と兄さんの能力に明確な差が出始めてからの僕の人生は正に苦痛以外の何物でもなかった。
勿論年齢の差もあったことは否定しようもない。
それだけ3年もの歳の差は大きい物だが、周囲の人間にはそうは見えないらしい。
周囲の人間からすれば天才と言う存在は生まれついてのスーパーマンみたいな物なのだろうと当時の幼い僕でも何となく理解出来た。
僕の両親は兄さんばかりに目を向けるようになり、僕は常におまけのような扱いとなっていった。
でも兄さんからすればそれは重圧でしかないのか、僕に八つ当たりするようになって、僕と兄さんとの仲に亀裂が入り、最早僕の理解者はワームモンくらいしかいないと思っていたのだけれど…ある日…僕は永遠の友を手に入れた。
「大輔、ヒカリちゃん…結婚…本当におめでとう…2人共…絶対に幸せになるんだよ」
目の前にいる2人に僕は優しく微笑んだ。
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