第四十八話 合格してその八
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「だからね」
「女の子にもてます?」
「もてない?」
「いや、意識したことないですけれど」
「もてたいと思ったりもしないの」
「だって一人しかいないじゃないですか、お付き合い出来るのは」
阿波野君は私に真面目なお顔で言ってきました。
「夫婦揃ってともいいますし」
「それはね、浮気は駄目だし」
「だからなんです、お付き合いするのは一人ですから」
それでというのです。
「僕はもてるとか意識しないです、といいますか」
「というかっていうと?」
「もてたこと、告白されたこととかないですよ」
「そうなの」
「はい、一度も」
「それは意外ね」
「そうしたお話と縁があったことはないですね」
こう私にお話してくれました。
「本当に」
「それは意外ね」
「意外ですか」
「阿波野君結構お顔はいいから」
そんな悪く無い感じはします、私から見ても。
「背も高いしね」
「背は関係ないじゃ」
「あるわよ、私なんて小さいから」
どうしても一五〇以上にはなりません、あれこれ思って努力しているうちに遂に成長期が終わったみたいです。
「だからね、阿波野君みたいに高い子は羨ましいし」
「いいって思うんですね」
「そうよ」
「そうそう、阿波野君は顔とスタイルいいよ」
それまで私達のお話を聞いていた主任先生も言ってきました。
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