暁 〜小説投稿サイト〜
デジモンアドベンチャー Miracle Light
第93話:デジモンカイザーの末路
[5/6]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
ああ!!!」
頭を抱えて絶叫した一乗寺治。
此処まで来ると流石に哀れだね。
全員がゲンナイさんを見遣ると情状酌量の余地が出来たのか少しだけ頷いて一乗寺治の手を取ってこの場を去っていった。
みんなが多少の哀れみと怒りが混じった複雑な表情で一乗寺治の後ろ姿を見つめていた。
「今度こそ終わったな…さあ、みんな帰ろうぜ…」
【うん】
こうして僕達の戦いと冒険は終わりを告げた。
「…ふう…」
あれからしばらくして、僕は溜め息を吐きながら、今までの冒険のことをノートに書き終えた。
何れこれを小説にして出したいなと思っている。
一乗寺治はその後自宅に送り返された。
僕達の言葉が響いてくれたのか彼の両親の表情は以前と違ってはいた。
賢君にも構うようになっていたが、あまりにも長い期間関係が冷えていたからか、あまり良い進展は見られない。
こればかりは時間が解決してくれることを願うしかないだろうね。
一乗寺治だって戻ってはい終わりじゃない。
何故なら一乗寺治は2年間、現実世界からデジタルワールドに逃避していた。
つまりこの2年間の現実世界のことは全く知らない上に学歴だって中途半端、今更戻ってきたところで以前の天才少年時代のような華やかな未来は殆どないだろう。
おまけにヴァンデモンに取り憑かれていたこともあり、外見以上に体の内側の方がボロボロだったらしく、現実世界では1人で立つことすらままならないらしい。
デジタルワールドでは人並みの運動能力を取り戻せるが、現実世界では動くことさえ出来ない…彼が見下していた凡人以下にまで成り果てた。
今はデジタルワールドでの治療が実を結ぶことを祈るしか治がまともになる方法はない。
賢君は雑誌に載ってある一乗寺治に関する記事…“悲運、才能を失った行方不明だった天才少年”のことを見ても何も感じていない。
人間の関係とは一度冷めればここまで冷たくなるのかと僕は目の当たりにした…“好きの反対は嫌いではなく無関心”とは正にこの事だね。
「賢君ー!!」
「おや、京さん」
賢君の後ろから抱き付いて賢君への好意を全面に出している京さん。
人から見ればやり過ぎかもしれないけれど、確かに賢君にはこれくらいはっきりとした表現をした方がいいかもしれない。
何故なら賢君は人の温もりに飢えているところがあるからだ。
ほら、賢君だってそんな京さんを僕達に見せている顔よりも凄く優しい顔をしてる。
「ほらほら!そんな辛気臭い顔で雑誌読んでないで!今日は私の家族に賢君を紹介するんだから!私の彼氏って!!」
「はは、そうですね。僕も気を引き締めないといけませんね。」
「大丈夫!賢君なら即OKしてくれるわ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ