「……プレゼントは、照れます」
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「わたしは本当に、ショウキたちに感謝してるんです。ショウキたちがいなければ、今のわたしはありませんから」
「ああ……それは、どうも?」
「だから、せめてものプレゼントです。これだけで恩返しできるとは思いいませんから……これからも、ここにいていいですか?」
「も、もちろん」
非常に感動的な場面だった。今までずっとショウキたちに恩返しをしたいと考えていたプレミアが、小さな誕生日プレゼントとはいえようやく自分の手でショウキにプレゼントを渡すことが出来て、そんな心のうちを吐露することが出来たのだから。ただプレミアの姿が濡れ鼠でなくて、帰ってきたなりいきなりそんなことを言われず、本当にショウキの誕生日だったなら、ショウキもリズも涙を流すほど感動的な場面だったに違いない。
「……プレゼントは、照れます」
「ちょ……ちょっとプレミア! そんな濡れたまま歩き回らないの!」
そこまでしてプレミアは『照れる』という感情を学び、顔を赤くしながら部屋に向かって逃げていく。ショウキよりも一瞬先に目が覚めたリズが、タオルを持ちながらそれを追いかけていき、ショウキはただ一人だけ嵐の去った部屋に残されて。
「……意外と、イケるな」
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