第一章 物語の始まり
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は一瞬で細切れになり、ある者は晋武の拳一発で
上半身を粉々にされた。
そんな残酷な光景が続き、いつの間にか賊は全滅し、辺り一面は血の海と屍の山となり、そして自身が纏う禍々しい鎧が、賊らの大量の返り血によってその恐ろしさが増した。
山賊たちはあっという間に全滅し、残ったのは晋武ただ一人となったその時、背後から馬の蹄の音が響く、大きく重みがある。その音がする方を見ると、そこには背丈が3メートルはある巨大な汗馬にして、己が愛馬...雷轟だった。
晋武『...雷轟、お前...』
雷轟「ヒヒンッ!!」
雷轟は晋武の姿を見た途端、彼に一気に駆け寄り、自身の頭で彼の身体にすり寄るのだった。まるで、ようやく親を見つけて甘える迷子の子供のようだ。そんな愛馬に対して晋武は、鎧の中で呆れながらも笑みを零して雷轟の頭を撫でてやった。
晋武『まったく、お前は...』
雷轟「バフン...ッ」
晋武『フッ...それにしても、此処は何処だ?』
雷轟「バフンッ!!」
晋武『よしよし...。俺は確かに劉光の刃によって死んだ筈だ。それがどうして...?それに劉光が天下人となったのなら、このような賊どもなどが存在する筈が...ん!』
雷轟「!」
突如、晋武の様子がおかしい。その事に気付いた雷轟は瞬時に戦う姿勢を取り、唸り始める。そんな愛馬の頭を撫でながら、晋武は己の視界に映す大木に向かって呟く。
晋武『...出て来い』
???「....」
大木から出て来たのは、一本の槍を携えた髪が水色の女性であった。胸元がちょっとした事ではだけるのではっと思える露出ある白い着物を纏っている。そんな彼女は口を開いた。
???「失礼、助けに参ろうと思いましたが、無用でしたな」
晋武『....』
晋武は、鎧の中から見つめ、彼女が出来る腕前を持っているのを直ぐに見破った。その証拠に、彼女の方から強い気を感じている。
???「しかし、中々に凄まじい武でしたなぁ...。それほどの力をどうやったら手に入れられるのですかな?」
晋武『...鍛錬あるのみ』
???「鍛錬如きでそのような猛り狂うような武が手に入りますかな?」
晋武『...女では無理だな』
???「....ほう?」
晋武の一言のに内心イラッとした彼女は、槍の柄を握る手に力が込められる。そこで女性は、晋武に対して挑戦を申し込んだ。
???「ならば...私と勝負していただけますかな?」
晋武『...ハァ、やめとけ。死ぬぞ?』
彼女の無謀ともとれる言葉に、晋武は忠告する。
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