機動戦士ガンダム
2248話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
もっとも、それも当然だろう。シミュレータを使った訓練は、それこそ何度となく繰り返されていたのだから。……その全てが綾子の勝ちで、セイラは1度も勝つ事が出来なかったのだが。
「はい、タオル。それから、汗を拭いたら紅茶でもどう? ぬるく淹れておいたから、飲みやすい筈よ。……正直、紅茶がぬるくなるのはあまり良くないんだけど」
そう言い、凛が綾子とセイラの2人にタオルを渡しながら告げる。
まぁ、凛が淹れてくれた紅茶は、SEED世界で採れた結構な高級品だって話だったしな。
紅茶派ではあるが、この紅茶の値段を聞いた時は、正直『マジ?』と思ったくらいの値段。
とはいえ、こういう高級品を買う事で一方的にSEED世界と貿易摩擦とかが起きないようにしているというのも事実である以上、それを攻めるような真似は出来ない。
……問題なのは、そんな高級な茶葉で淹れた紅茶を、わざわざぬるくしてるってことなんだろうが。
まぁ、このくらいの贅沢はいいか。
「ん、美味しいわ」
「凛の紅茶を淹れる技量は確かだもの」
セリイラ綾子がそれぞれそのように言葉を交わす。
そうしてクッキーの類も食べながら、ちょっとしたティータイムとなる。
「このクッキー、美味しいわね。どこで売ってるの? もし良かったら、買って帰りたいんだけど」
そう告げるのは、セイラ。
俺がよくお茶会に招待されているように、セイラも当然ながら紅茶派だ。
だからこそ、紅茶に合うように作られたクッキーが気になったのだろう。
ちなみに、綾子はコーヒーでも紅茶でもどっちでも構わないという派閥だ。
「ああ、それ? それは買ってきた訳じゃなくて、茶々丸に作って貰ったのよ」
茶々丸と凛。
これ以上似合わない組み合わせも珍しい。……ああ、でも茶々丸は科学技術だけじゃなく、魔法技術も使われてるんだから、それを考えればそこまでおかしな話でもないのか?
「茶々丸? それは一体……?」
「あら、セイラは茶々丸を見た事がなかった? そうね。……言うなれば、魂を宿した人形といったところかしら」
凛のその言葉は、決して間違っていない。
いや、間違っていないどころか、茶々丸の状況を非常に上手く言い表していると言ってもいいだろう。
元々は自我とか魂とか、そういうのはなかった筈だが……魔法技術を使ったからなのか、もしくは世界樹が存在する麻帆良にいたからなのか。
ともあれ、その理由は不明だが茶々丸が自我に目覚めたのは事実だ。
UC世界においては、MSのような人型機動兵器はあるが、人間と同じ程度の大きさのアンドロイド……というのは、存在しない。
いや、もしかしたら存在するかもしれないが、取りあえず俺が知ってる限りでは存在しない。
この辺は、や
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ