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Fate / the beelzebub comes.(魔王来たりて)
第5話 魔城構築
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当に私が催眠の魔術を施さなくてもよろしいのですの?
その方が簡単ですのに・・・あの寺院の場合でもそうなさいましたのに。」
「ああ、飽くまでも交渉で話を進める。
第一、あの寺院とこの屋敷では事情が異なる。あそこは人数が多かったし、殆どが一般人だったからな。
出来るだけ面倒事は避けたかった。それに此処には少年1人しかいないし、屋敷の周囲に張ってある探知結界から魔術にも関係があるみたいだしな。」
確かにマスターの言う通り、この屋敷の周囲には結界の様な魔術が施されたいる。・・・本当に微弱な物だけれど。
「それに・・・」
「それに?」
「この街に来てからの知り合いが、魔術で作った関係の人間しか居ないってのは、正直味気が無さ過ぎる。」
「・・・・・・フ、フフフ。」
「笑う事は無いと思うがな。」
「いえ、マスターがあまりに人間臭い事を仰るものですから・・・」
「・・・少なからずの期間この街に居る事になるんだ。ライフラインは多く構築しておくに越した事は無い。ま、理由としてはまだあるんだがな。」
ピンポーン!
マスターは偵察の時にも見掛けたという赤毛の少年と交渉すべく、玄関先のベルを鳴らすのだった。
(シリウスサイド)
ピンポーン!
結構大きな家―――こっちでは武家屋敷って言うのか?その玄関前に立った俺は、玄関脇にあった使い古された様子の呼び鈴を押す。
「・・・・・。」
「・・・?反応が無いな。」
ピンポーン!
念の為、もう一度呼び鈴を鳴らす。
「はーい。今出ます。」
漸く中から返事が返ってきた。
そして、ドタドタと走ってくる足音が聞こえてきた。
ガラララ・・
「どちら様です――――か?」
スライド式の玄関が開くと、中から如何にも純朴そうな顔をした赤髪の少年―――確かエミヤと呼ばれてたな―――が出てきた。
その時―――俺は何故か目の前の少年を無性にからかいたくなった。
何故かと問われれば、魔が差した・・・としか言い様がなかったんだが。
「・・・・・どうかしましたか?」
「Hello――――Mr.Emiya?」
―――で、結局俺は誘惑には勝てず、この世界でいう英語――いわゆる外国語で話し掛けてみた訳だ。
「・・・・・・・・・・・・・・は?」
効果はテキメン、エミヤはまるでどこぞの宇宙人にあってしまった一般人の様に固まってしまっていた。
「いや、あのその・・・・・・ア、アイキャンノット・・スピーク・・・イングリッシュ?」
「「・・・・・。」」
俺はその様子に思わず、吹き出しそうになって顔を逸らした。
キャスターの方は、からかった俺を呆れた
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