10.魔法学院(別世界)から魔王と魔女がやってきました。
stage1
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
目を開けると、最初に飛び込んできたのは黒い空。所々、ノイズが走っている部分がある。ゲームかとツッコミたいが、如何やら事情がありそうな気がする。
背中には砕けたコンクリートの感覚。恐らく、地面は瓦礫で埋まっているような物なのだろう。
一息吐いてから体を起こす。転生―――と言うよりかは、召喚や転移の方が近い―――後は、大体精神が体と同じ波長になるまで時間が掛かるので、暫くは頭痛や目眩が酷いのだが、今回はそうでもなさそうだ。
時の旅人で面倒臭いことの一つ。精神は別の世界へ受け継がれていくが、肉体は世界毎に創られるため―――と言っても外見はそっくりで、其の世界に適合するように、世界毎に若干違う波長を持っている―――精神と肉体が完全に重なるまで殆ど動けない。此れまでも其の所為で、百近く死んでいるのでは無いだろうか。
完全とまでは行かないが、殆ど同調が完了した体を動かす。辺りを見回すと、矢張り瓦礫だらけだった。建物は、全て白く塗られている。が、家などでは無く、半壊したビルや店等だ。家は殆ど瓦礫に変わっている。
後は、
「…………気味悪いなぁ」
地面や残っている建物に巻き付いた、黒い棘が印象的だ。所々に黒薔薇も咲いている辺り、私がそう思うのも無理は無いだろう。
地面―――瓦礫だが―――に手をつきながら立ち上がった直後。
「琴葉さんっ…………!!」
如何やら、此の世界のレンが迎えに来たようだった。
今、私が着て居るのは、黒い足までを覆うローブに白いブラウス、オパールが用いられたループタイ、黒のフレアスカート、黒のブーツ。黒ずくめの魔法使いの様な格好だ。属性で言ったら、闇属性と言ったところだ。確かに私は夜行性だし日光の下に出るのは嫌いだがそれは全て前の世界の私の上司フランさんが悪い訳で私自身は本当は火属性等の主人公っぽい魔法や水属性の様なヒロインの様な属性が得意であってもおかしくないだが私の存在はあまりにも特殊すぎるので無属性と言うのもありかも知れないけどこう言う時一番役に立ちそうなのは光属性だろう闇属性って此の世界で需要あるか不思議なのだが。
対して、レンが着て居るのは、緑のラインが入った白いローブ。前側をしっかりと止めているため、中は分からないが、此れは光属性っぽい感じだ。
さて、此の世界が大体分かってきたな。
此の世界は魔族や人間対侵略者の戦争があったのだろう。そこで、恐らく侵略者側が勝利し、世界が今の様になった。そこで、魔族と人間は協力して組織を作り、侵略者を滅ぼして回っているのだろう。その組織の色が白で、侵略者側の色が黒。現在―――と言うか、私が此の世界に来る数分前まで、私は侵略者側へスパイとして潜入していた。が、侵略者側に正体がばれ、命からがら此処まで逃げてきて、
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ