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デジモンアドベンチャー Miracle Light
第90話:変態仮面集団
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クトを簡単に解除出来るはずもねえしな」

京とヒカリと大輔が見慣れない世界の周囲を見渡しながら言うと、珍しく慌てている治の姿があった。

「な、何だこの世界は!?ここはデジタルワールドじゃない!?」

「俺達がお前の馬鹿に何の対策をしてないと思ったのか?頭良い癖に馬鹿じゃねえかお前?」

太一が呆れたように呟くと治がこちらを憤怒の形相で見つめる。

そんな間抜けな姿では迫力など全くないが。

「貴様らは…一体どこまで僕の邪魔をすれば気が済むんだ!?」

「いや、お前も一体どこまでアホなことすれば気が済むんだ?」

「彼と話しても疲れるだけだから止めましょうよヤマト。さっさと倒して終わらせて帰りましょう。」

ヤマトと空が呆れながら前進。

出口は無くなってしまったが、まあ何とかなるだろう。

まずはこの目の前の馬鹿を…。

「う…ぐ…ああああ!?」

【ん?何?変態特有の持病?】

治が突如として苦しみだし、頭を抱え出す。

大輔達は変態特有の持病だろうかと思いながら見つめていると。

「偶然辿り着いた場所だが、此処こそ俺が願っていた世界」

「ん?変態仮面の声?」

ブイモンが突如として響いた治に似た声に疑問符を浮かべると、唐突に空間を歪ませ巨大な口が現れた。

それを見た治と集められた子供達は表情を強ばらせた。

「怖いか、そうか。この世界に迷い込んだ者は、仲間が生きながら闇に食われる事に恐怖し、自分も逃げられない事を知り絶望する……」

「……僕の声みたいに聞こえるが、空耳か?」

「空耳じゃない、俺はお前だ。3年前、俺は探していた。選ばれし子供達の究極体達の一斉攻撃を受けてデータとなった俺が生き残るための宿主をな。しかし宿主となり得る存在などそう簡単に見つかるはずもない。1年もの時が経過し、受けたダメージもあって自我すら危うくなりかけたそんな時お前に出会った。デジタルワールドに選ばれた子供達への、弟への嫉妬。重すぎる両親からの期待に自暴自棄になりかけていたお前にな」

唇は文字通り大きく口を開く。

その奥に見えるものは、約2年前の治の一部始終であった。

「成る程、嫉妬していたそいつはお前からすれば絶好の憑依相手だったわけだなヴァンデモンさんよ?」

「やはり気付かれていたか」

ブイモンの言葉にヴァンデモンはニヤリと笑った。

「気付いたのはつい最近だけどな。デジヴァイスとD-3無しで行く方法は限られているし、一応3年前の時にその方法を知った。あのカードを使ったんだな?念のためにお前のアジトがあった場所に行ったら棺の中のカードが無くなってたしな」

「まさか、あの攻撃を喰らって生き延びるとはゴキブリのような奴だ。しかし今度こそ闇に葬
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