10.魔法学院(別世界)から魔王と魔女がやってきました。
プロローグ
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「今、"遠い昔に訪れた世界"って言った。つまり、貴女も不死者ってこと?」
「不死者…………? 不死者か不死者じゃないかって言われたら……不死者だと思うけど。死んだら違う世界に転生するって感じだからな」
「へぇ……」
自分と話すなんて、どんな体験だよと心の中でツッコミながら、此の世界の琴葉は苦笑を浮かべる。
「まぁ、勝手に○witterに入り込んで、空間を乱し、此の街を爆裂魔法に因って破壊したんだから、其れ相当の罰は受けて貰うよ」
此の世界の琴葉は黙って手を前に突き出す。
「【消滅】」
別世界のノアと琴葉を囲む様に、紅蓮に燃え盛る膜が張られる。
「《黒波乱舞》」
が、直後黒い渦に膜が呑み込まれ、膜が消える。
「へぇ、これが魔法ねぇ……」
「……如何為て極致級魔法を使える」
二人の琴葉はお互いを睨み合い、ノアはそれを端から見守る。
此処で二人が戦い始めたら、止めることは不可能だろうとノアが理解しているからだ。
数十秒の静寂の後、此の世界の琴葉は頭を掻きながら言った。
「…………本当は、今日、此処で死ぬ予定だったんだよ。もう此の世界に用は無いから」
「は…………?」
「此の世界の結晶の破片は回収した。だからもう用は無い。なので死ぬ。邪魔はしないで欲しいんだけど……どうせ、ついてくるんでしょ? 私が連れて行ってやるよ」
そう言い終わった直後、此の世界の琴葉は自分の体を覆う様に、消滅の膜を張る。
此の世界の黒華琴葉が滅びた。
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