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デジモンアドベンチャー Miracle Light
第88話:明日に備えて芽心は頑張る
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言う幸運に太一は喜んだ。
ケーキやお菓子を貰っているから芽心の料理の腕は信頼出来る…少なくともミミのようなことは絶対にしない。
「お兄ちゃん、顔が緩んでるよ。いくらお義姉ちゃんから手料理を振る舞って貰えるからって緩みすぎ」
「うるせ、お前だって大輔に菓子を貰ってる時、滅茶苦茶顔が緩んでるぜ」
「だ、だってしょうがないじゃない!!大輔君の料理は美味しいんだもん!!分かるでしょ!?」
「だよなー、理由が大輔の姉ちゃんが家事が壊滅的に下手だからってのが悲しいけどな」
「そ、そんなに下手なんですか?」
「ジュンお姉ちゃんが作ったらダークマターが出来上がっちゃう」
「ダークマター…!?」
「(ダークマターって何だ!?)」
芽心や酒を飲んでいた進が娘の口から出た“ダークマター”と言う単語に戦慄を覚えるのであった。
「そう言えば、料理だけじゃなくて掃除とかも駄目なんだっけか?」
「ええ、料理を作ればダークマター、掃除をすれば部屋は更に散らかる始末でゴミの分別さえ出来ない…洗濯をすればぼろ布に…教えようとしても本人がやる気出さないから、俺はもうどうすればいいんだ…!!」
【oh……】
大輔の嘆きにヒカリは話を変えようと芽心に明日のことで尋ねた。
「と、ところでお義姉ちゃんは明日、どんな料理を作るつもりなの?」
「え?そ、そうですね、“いただき”を作ろうと思ってます。」
いきなり話題を変えられた芽心は戸惑いながらも明日の料理の名前を言う。
【いただき?】
殆ど全員が聞き慣れない料理に疑問符を浮かべるが、大輔は何となく知っていたので口を開く。
「いただきって、あのいなり寿司みたいな料理のことですよね?」
「はい、材料は既に買ってあるし、おばさんには既に話は通してます…私、頑張って作りますから」
こうして食器洗いは終わり、太一達は風呂に入ることになったが、言うまでもなく女性優先だ。
「良かったわね太一」
芽心が入浴してるため、大輔とヒカリと話していた太一が話しかけてきた裕子に振り返った。
「へ?何が?」
「芽心ちゃんが美味しそうに食べてくれたし、これで将来太一が芽心ちゃんの代わりにご飯を作る時、味付けの好みで夫婦喧嘩することはなさそうだわ」
「「気が早すぎ」」
気が早すぎる発言に太一とヒカリの兄妹からのツッコミを受ける裕子であった。
「あははは…」
大輔も大輔で苦笑することしか出来なかった。
「それに明日の朝は手料理を振る舞ってくれるらしいしね、鳥取の郷土料理…楽しみだわー」
「いただき…どんな料理なんだろう?」
「明日のお楽しみさ」
大輔とヒカリも芽心のお手製いただきを楽しみに
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