猫娘と神野区異変編
NO.085 出久救出に向けて生徒達は…。
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しているんだ。これはあまりにもあんまりじゃないか……」
「何の話だ……?」
「切島……」
轟が切島の肩に手を置いて、
「飯田。落ち着け……なにも俺達はルールを破ろうなんて―――」
「ッ!」
轟が最後まで言い切る前に飯田の拳が轟の頬に炸裂する。
「俺だって悔しいさ!! 心配さ!! 当然だ!! 俺は学級委員長だ! クラスメイトを心配するさ!!
そして、轟君と気持ちは同じだ! 俺だって目の前で緑谷君を拐われてしまい、切島君の言葉に一瞬だが委員長という立場を忘れて『俺も行こう』と流されそうになった……。
だが、それと同時に爆豪君のケガを見て今はもう治っているが床に伏せる兄の姿を重ねて正気を取り戻した……」
「飯田……」
「だからこそ、一度過ちを侵してしまい、もう破るまいと思った……それなのにまたもや気持ちが揺らいでしまった俺だからこそ言わせてくれ。
君たちが暴走した挙句に兄のように取り返しのつかない事になったら……ッ! 僕の心配はどうでもいいって言うのか!?」
飯田は呼称を『俺』から『僕』になるほどに取り乱して轟の両肩に手を置いて涙を流す。
そして今度はお茶子が爆豪に向かって話をする。
「爆豪君……私もデクちゃんの事はとっても心配だよ? でも、だからこそ感情的になって事を起こして、もし失敗しちゃったらそれこそデクちゃんが悲しむって事を考えてほしいんや!」
「麗日……」
それで少しの間、沈黙が降りる。
だが、轟が飯田の肩に手を置き、
「飯田……それに麗日も落ち着いて聞いてくれ。俺たちは何も正面からカチ込みをするつもりはねぇよ」
「ッ!?」
「戦闘なしで緑谷を助け出す。ようは隠密行動だ! それが俺達卵の出来る……ルールにギリ触れねぇ戦い方だろ!」
そこに追い風のように八百万が口を開く。
「私は轟さんを信頼していますわ。ですがそれでも万が一を考えて私がストッパーになれるように、同行するつもりで参りました」
「八百万君!?」
「八百万!」
そして爆豪も口を開く。
「……俺も、出久の事を助け出せるんなら協力はする。だからむやみに暴れたりもしねぇよ。麗日、これでいいんだろ……?」
「爆豪君……」
「それに、俺は出久に命を救われた……だから今度は俺があいつを助ける番なんだよ!」
そう言いながらも右腕をさする爆豪。
そのやり取りをして、飯田は「平行線か……」と呟き、
「ならば、俺も連れていけ……!」
「私も行くよ!」
「飯田に麗日……!?」
こうして轟、切島、爆豪、飯田、八百万、お茶子の六名が出久を救いに行くために病院を後にすることになる。
一方で、警察の方では名だたるヒーロー達が集合していた。
No.1ヒーロー・
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