機動戦士ガンダム
2245話
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だし、今ではそんなシーマに対して憧れを抱いている者も多く、その数は更に増えている。
ラルの方は、それこそ部隊長云々の前にダイクン派の中で最も影響力を持っていた、ラル家の後継者にして、セイラが最初に頼った人物だ。
それを思えば、ケンとはやっぱり立場が違うという事なのだろう。
……そもそも、ケンの率いる外人部隊の本当のトップだったのは、ダグラスなのだから。
ともあれ、敬礼をしてくるケンに軽く頷いてから口を開く。
「それで、そっちはどうだったんだ? 一応ルナ・ジオン軍側で撃破された機体はいないと聞いてるけど」
「……サラミス級のメガ粒子砲によって、ダラニを破壊された者がいます」
「あー……それはどうしようもないか」
セイバーフィッシュ等の近くから攻撃してくる敵に対してであれば、対処するのも難しい話ではない。
だが、サラミスやマゼランのように、後方から援護射撃をしてくるような相手の場合、それに対処するのは簡単な話ではないのだ。
いやまぁ、それこそニュータイプであれば、その辺もどうにか対処出来るかもしれないが……残念ながら、ケン達は腕の良いMSパイロットであっても、オールドタイプだ。
それを考えれば、破壊されたのがヅダではなくダラニだけというのは、寧ろよくやったと言われてもおかしくはないだろう。
そもそも、ダラニは破壊されるのが前提としている兵器なのだから。
「一応聞くけど、ダラニの残骸はどうした?」
「残骸はありません、メガ粒子砲によって完全に消滅しました」
「そうか。ならいい」
一応ダラニは、敵に奪われても問題ないよう、意図的に枯れた技術で作られている代物だ。
だがそれでも、奪われないのであれば、それに越した事がないというのも、また事実だった。
「すいません」
「だから、気にするなって。お前も知っての通り、ダラニは破壊される事が前提の兵器だからな。そういう意味では、しっかりと役目を全うしたと言ってもいいんだ」
もっとも、ダラニにはビーム砲……このUC世界のミノフスキー粒子由来とは全く違う理論で開発されたビーム砲が装備されている。
オーバーテクノロジーは出来るだけ使わないようにしていた筈だったんだが、そういう意味ではこの世界においてビーム砲というのは完全にオーバーテクノロジーなんだよな。
連邦軍でもジオン軍でもいいから、MSで使用可能なビーム兵器を開発してくれれば、どういう技術で作られたのか分からず、分析をする必要があるビーム兵器よりも、ミノフスキー物理学によって蓄えられてきた技術で開発されたビーム兵器の方が余程使い勝手はいいだろうから、そっちを重視するだろうが。
そんな風にケンを励ましながら、俺達はブリッジに向かい……
「おう、来たな」
ブリッジに入っ
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