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ピ・ア・ス
第一章
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った、それで私はその先輩に怪訝な顔になって尋ねた。
「あの、先輩いつものピアスは」
「ええ、実は化膿したのよ」
 先輩は右の耳を抑えて私に話してくれた。
「ピアスを開けている穴がね」
「それでなんですか」
「止めたの、穴を開けてるとね」
「その穴がですか」
「結局傷口だからね」
 人の身体に穴を開けると、というのだ。
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