機動戦士ガンダム
2242話
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短い間だけだ。そこまで気にするな」
『……了解。それで、もう少し訓練を続けますか?』
「いや、もう機体の癖については大体分かった」
本来なら、そこまで簡単に機体の癖を理解し、乗りこなすといった真似は出来ない。
だが、俺の場合はシーマ艦隊で活動していた時に、FS型を操縦してたしな。
R2型が半ば新規設計に近い形で開発された機体であるとはいえ、ザクはザクだ。
FS型と違う場所はそれなりにあるが、それでもFS型を操縦出来る者であれば、そこまで戸惑うような事はないと思う。
もっとも、高機動型というだけあって操縦性はかなり敏感でシビアだったりするので、本当の意味でこの機体を使いこなすとなると、その辺のパイロットでは難しいだろうが。
ジャンに返事をしながら、俺はダラニの上に着地する。
少し離れた場所には、こちらも今回初の戦闘参加となるグワジン級の姿があった。
当然のように、グワジン級以外にもザンジバル級やムサイ級の姿もある。
……パプア級の姿がないのは、戦闘場所が月面の側になるという可能性が高いという事で、補給の類は殆ど必要ないからというのが大きい。
そうなれば補給に若干の厳しさが出てくる可能性もあるが……それでも補給艦というのは基本的に武装も貧弱で、戦場に引っ張ってくるのは危険だった。
「まぁ、戦いになればの話だが」
『そうですね。今のところ、向こうに動き出す様子はありません。……このまま時間稼ぎでもするつもりなんでしょうかね』
独り言のつもりだったが、通信が繋がったままだった為か、ジャンが律儀に答えてくる。
その言葉の意味は、月の周辺にいる連邦軍の艦隊を見ての発言だった。
ルナツーを出た連邦軍は、既に数時間前には月の周辺まで到着し、それに対抗する形でルナ・ジオン軍もまた防衛線を張っていた。
だが、連邦軍は月の周辺までやってきたのはいいのだが、そこから動く様子が全くなかった。
それこそ、こちらの機動要塞の主砲の射程範囲外――と向こうが思っている――場所に待機して、そのままだった。
てっきり月を攻略する為にやってきたのかと思っていたのだが、この状況で月を攻略出来るとは、向こうも思っていないだろう。
根負けしてこっちが向こうに交渉を持ち掛けるのを待っているのか、それともこうして俺達がここにいる状況が何らかの意味を持っているのか。
向こうが何を考えているのは、分からない。分からないが……ルナツーのタカ派にしても、こうして結構な数の軍艦を揃えて、それで月まで移動してきているというだけで、大きなリスクを背負っている筈だ。
ルナツーに具体的にどれだけの戦力が残ってるのかは、俺にも分からないが、それでもこれだけの軍艦を出してきたという事は、相応に戦力が減っているのは確実だ。
つまり、
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