二話
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指示の声に、残りの二人もようやく気を取り戻す。動きはぎこちないが、サスケの指示通りに動きだす。
(カカシを殺るような奴等を、俺らが相手に出来るか? いや、やらなきゃやられるだけだ!)
心は熱く、頭は冷静に。サスケは先手を取るべく、最も結びなれた印を最速で組んでいく。馬の印、そして寅の印へと続き、術は成る。
――火遁・豪火球の術!
サスケの口から巨大な火球が放たれる。火遁の基礎忍術、豪火球の術だ。基礎とはいえ、下忍がそう簡単に会得できる忍術ではないのだが、サスケは火遁に相性の良い血筋と、その類まれなる才によってそれを可能としていた。
「ほう」
しかし、巨大な火球とはいっても外と言う広い空間では大した脅威ではない。鋭い爪のついた手甲を装備した敵の忍びは、左右に分かれることで難なくその術を交わす。
「そこぉっ!」
だが、そんなことはサスケ達とて先刻承知。始めから豪火球は敵二人を分断させるためのものだった。
そこへ、サクラが投擲した手裏剣が襲いかかる。
「甘い甘い」
しかし、何の工夫もなく放たれたそれは容易く手甲によって弾かれる。だが、彼らの攻撃はまだ、終わらない。
「甘いのは、お前だってばよ!」
手甲によって弾かれた手裏剣、その一つがボフンという音をたててナルトへと姿を変える。この予想外の出来ごとに、体を硬直させた忍びはナルトの放った蹴りを無防備な顎に受けることになる。
「っしゃあ! まずは一人!」
かねてより仲間で練っていた策の一つが成功したことでいつもの調子を取り戻したのか、ナルトの顔にはもう怯えの表情は無い。それどころか、もう一人も俺が倒してやると勇んでサスケへの救援に向かった。
ほどなくして、ナルトの加勢を受けたサスケは残ったもう一人の忍びを打倒する。
戦闘が終わり、一段落した所でカカシの死体だと思っていたものが実は変わり身用の丸太で、血だと思ったものはトマトジュースだったと知った彼らが大きなため息をついて脱力したのは仕方のないことだろう。
ちなみに、姿を現したカカシは下忍達によって説教をくらった。
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