二話
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「さて、道中ただあるいているだじゃもったいない。お前達に一つ修行を課そう」
「ええ!? 歩きながら修行すんの!?」
この任務が面倒になりそうなことを察したカカシは少しでもこの状況を利用しようと目論む。自身の負担は増えるが、やはり成長するには実戦が最適なのだ。
「なに、そうむずかしいことじゃない。お前達には違和感を探してもらう」
「違和感?」
首を傾げたサクラだけではなく全員に一つ一つカカシは説明していく。
「今回の任務は護衛だ。つまり、俺達は狙われる側ということだ。基本的には襲ってきた敵を迎え撃つわけだが、此方の隙をうかがう敵を見つけ、倒すこともあるかもしれない。その隠れた敵を探すには?」
「違和感を探せ、ってことか」
「その通りだサスケ。何気ない光景に潜む僅かな違和感。それを見つけられるかが非常に大事だ」
三人がちゃんと己の話を理解している事を確認しながら、カカシは歩く。少しずつ近づく気配を察知している事をおくびにも出さずに。
「今、ここまで来る中にも凄くおかしなものがあった。よーく思いだして見ろ」
隠れていた者の気配が変わる。今の会話を聞いて、カカシが自分たちの存在に気付いていたことを知ったのだろう。時間が経つにつれ、敵意……いや、殺気が高まっていくのをカカシは感じ取る。
「違和感……違和感……」
「何かあったかしら?」
「チッ、分かんねえ」
三人とも必死に思いだそうとしているが、中々難しい様だ。これは、奴さんが仕掛けてくるのが先か? とカカシが思った所で、ナルトが目を見開き口を開いた。
「あー! そういえば、水たまりがあったってばよ!」
「水たまり?」
「それのどこがおかしいのよ?」
「ここ最近雨なんてふってなかったから普通水たまりなんてないはずだって!」
どうやら、自分たちの力で答えを出したようだ。カカシは満足そうに頷き……
「正解だ。よくやったぞ、ナルト」
ナルトに賞賛の言葉をかけたとほぼ同時に、その身を三つに切り裂かれた。
「え?」
下忍達三人は目の前の光景を受け入れられず、茫然と立ち尽くした。修行の機会は少なかったが、皆カカシの実力は知っている。今の自分たちでは到底届かない、そんな高みに居る筈のカカシが殺された。今、目の前で。
「っ! 動けええええ!!」
頬に生温かい何かが付着したことで、サスケがいち早く我を取り戻す。今、自分達は襲撃を受けている。ならば、成すべきことは一つだけ。
「ナルト! 影分身を出してサクラとタズナの護衛に回せ! 本体は俺と敵を迎え撃つ!」
サスケの怒鳴るようにして言い放たれた
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