二話
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任務。誰にでもこなせる雑用だ。なればこそ難しく考えずに均等に任務を与えられるはずなのだ。
「さて、私達が一日に複数の任務をこなしているというのに、他の班は何をしているのやら」
「ええい、分かった! お前達には別の任務、Cランク任務を行ってもらう!」
それを聞いたカカシは再び、ニヤリとマスクの下で笑みを浮かべた。
「任務の内容じゃが、ある人物の護衛を行ってもらう。期間は件の人物が故郷にて作成中の橋が完成するまで。作業を妨害してくるギャングから守って欲しい、とのことじゃ」
護衛というやりがいのありそうな任務になるとは眼を輝かせ、サスケも僅かだが笑みを浮かべている。そしてサクラは、結構長い任務になりそうねー、着替えとかの準備しないとー、と一人思考していた。
カカシもギャング程度が相手ならば今の三人でも早々遅れはとるまいと判断し。いい経験になるだろうとその任務を受諾した。
「うむ。それでは、護衛対象の方に早速会ってもらう。タズナ殿、どうぞこちらへ」
そう火影に促されてカカシ達の前に姿を現したのは長身で白い髪、白い髭の老人だ。老人とはいっても足取りはしっかりしており、まだまだ若さがみなぎっている感じだ。
「ワシが橋づくりの名人タズナ。依頼人じゃ。それにしても、こんなガキばっかりで大丈夫なのか?」
「ハハハ、上忍の私がついてますから安心して下さい」
ガキ扱いされてタズナにつっかかろうとしたナルトの首裏を掴み上げ、カカシは乾いた笑い声を上げた。
「それじゃあ、出発するぞ」
あの後、第七班のメンツは一端解散。その日の残りを準備時間とし、明朝、門の前に集合とした。そして、出発の時間が訪れたのである。
一行は無理のないやや遅めのペースで歩き続ける。目的地であるタズナの故郷、波の国へはそれなりに距離がある。到着までには何度か野宿をするだろうし、疲労を抑えるべきだという考えの元である。
「そういえば、カカシ先生。私達がこれから行く波の国って、忍者はいるの?」
「いや、波の国に忍はいない。火の国、水の国、雷の国、風の国、土の国という五大国がそれぞれ有する木の葉、霧、雲、砂、岩隠れの里を筆頭に数多くの忍の隠れ里が存在しているが、波の国には忍の隠れ里がないんだ」
「へぇ〜」
サクラはアカデミー座学トップだったはじなのに、こんなことも知らないのか? アカデミーの授業内容を見直した方がいいんじゃ、と柄にもなく今の時代を憂いていたカカシだが、道端にある一つの”水たまり”を発見し、ほんのわずかだが目を細めた。
(……これは、面倒なことになりそうだ)
小さくため息をつきながら、来る戦いに備えカカシは気を引き締めた。
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